2021年07月22日

東京都がLibeiroに業務停止命令(3カ月)。化粧品のネット通販定期購入に特商法での処分

東京都から不適切な定期購入の表示を行っていた通販事業者に対する特商法違反の処分が出されました。
東京都は、2021年7月8日、化粧品及び健康食品を販売する通販事業者の(株)Libeiro(リベイロ)(本店所在地:東京都中央区)と、同社の業務の遂行に主導的な役割を果たしている者に対し、特定商取引法違反で3カ月間の業務停止(禁止)を命じました。
また、業務停止命令と併せて、今回の違反行為の発生原因について調査分析の上検証することなどを指示されています。

「サンプル」「お試し」とうたって低価格で購入できるような表示や、「15分だけのスペシャルタイムセール」、「今なら本品が特別価格」といった今だけお得に購入できるかのような表示が、誇大広告とみなされました。
また、定期購入契約の最終確認画面上の契約内容や解約条件等に関する表示方法が、顧客の意に反して申込みをさせようとする行為とみなされました。

今年の6月に特定商取引法・預託法の改正が交付され、「通販の詐欺的な定期購入商法への対策」が盛り込まれたところですが、その施行を前に出された処分となっています。

処分の内容を確認します。

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定期購入契約であるのに、「サンプル」「お試し」と表示するなど
消費者を誤認させるような広告を行っていた通信販売事業者に
3か月の業務停止命令(東京都 2021年7月8日)
https://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.jp/torihiki/shobun/shobun210708.html
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【事業概要】
取扱商品:「ネーヴェクレマ」等と称する化粧品
業務内容 化粧品及び健康食品の通信販売
代表者:代表取締役 佐々木 雄亮

【認定した違反行為】
広告表示義務違反
(特定商取引法第11条第4号及び第11条の規定に基づく施行規則第9条第3号)

ウェブサイトにおいて、定期購入契約の解約申出方法について、少なくとも2020年9月30日から同年11月30日までの間、購入者が容易に認識できるように表示していなかった。
解約方法:
同社が指定する電話番号に電話をかけさせて、その電話の自動音声案内に従ってメッセージアプリ等を使用させる方法。(2020年9月15日から2021年2月25日までの間)

広告表示義務違反
(特定商取引法第11条第5号の規定に基づく省令第8条第1号)

ウェブサイトに「特定商取引法に基づく表記」と称するページを設け、電話番号を表示しているが、当該表示は、購入者が事業者と確実に連絡が取れる電話番号の表示ではなかった。
2020年9月15日から2021年2月25日までの間、表示している電話番号に架電しても自動音声案内となり、担当者と直接話すことはできなかった。

誇大広告等の禁止(有利誤認)
(特定商取引法第12条の規定に基づく省令第11条第4号の規定に基づく法第11条第5号の規定に基づく省令第8条第7号)

ウェブサイトに、少なくとも2020年9月30日から同年12月30日までの間、「サンプル」「お試し」と強調した広告を掲載し、あたかも、「サンプル」や「お試しセット」だけを低額で購入する申込みが可能であるかのような表示。

実際:
その後、少なくとも3回の継続購入が条件である契約の申込みとなり、結果的に高額な支払いとなる。(有利誤認表示)

誇大広告等の禁止(有利誤認)
(特定商取引法第12条の規定に基づく省令第11条第4号の規定に基づく法第11条第1号)

ウェブサイトに、2020年8月1日から2021年2月14日までの間、「15分だけのスペシャルタイムセール」、「今なら本品が特別価格 通常価格7,800円(税別) 500円(税別) 93%OFF」と表示し、あたかも、表示されている残り時間内に購入申込みを行った場合に限り、特別値引き価格で商品を購入できるかのような表示。

実際:
当該時間以外にも値引き価格で本件商品を販売していた。(有利誤認表示)


顧客の意に反して通信販売に係る売買契約の申込みをさせようとする行為
(特定商取引法第14条第1項第2号の規定に基づく施行規則第16条第1項第1号及び第2号)

ウェブサイトの最終確認画面において、契約の主な内容である解約方法、解約条件を表示せず、申込み内容を容易に確認・訂正できるようにしていなかった。


(1) 解約方法を表示せず、購入者が、契約の申込みとなることを容易に認識できるように表示していない。(少なくとも2020年9月30日から同年11月10日までの間)
チャットボットによる申込みの最終確認画面も同様。(少なくとも令和2年11月12日から令和3年2月24日までの間)

(2) 規定回数受取後の解約申出期間及び解約の方法を表示せしていない(少なくとも2020年9月30日から2021年4月15日までの間)。
解約条件等について容易に認識できるように表示していない(少なくとも2020年12月23日から2021年4月15日までの間)。
「ご返品についての詳細は下記「返品・定期コースについて」のリンクをご参照ください。」と表示しておきながら、その近くの場所に当該リンクを設置せず、申込完了ボタンより下に多数回スクロールした画面最下部にリンクを置いていた。

(3) 入力内容の修正に関する説明や修正ボタン等を表示せず、契約の申込内容を、購入者が容易に確認・訂正できるようにしていなかった(少なくとも2020年9月30日から2021年4月22日までの間)。
チャットボットに最終確認画面も同様。(少なくとも令和2年11月12日から令和3年4月22日までの間)

【表示例】
Libeiro1.png

Libeiro2.png

(東京都公表資料より引用)


【処分の内容】
(1) 業務停止命令

内容:
通信販売に関する業務のうち、次の業務を停止すること。
1)通信販売に関する商品の販売条件について広告を行うこと。
2)通信販売に関する商品の売買契約の申込みを受けること。
3)通信販売に関する商品の売買契約を締結すること。
期間:
2021年7月9日から2021年10月8日まで(3か月間)

業務停止命令に違反した場合は、行為者に対して3年以下の懲役又は300万円以下の罰金又はこれを併科する手続きを、法人に対しては3億円以下の罰金を科する手続きを行うこととなっています。

(2)指示
1.違反行為の発生原因について、調査分析、検証し、その結果について、業務停止命令の日から1か月以内に文書にて報告すること。
2.違反行為の再発防止策及び社内のコンプライアンス体制を構築し、当該再発防止策及びコンプライアンス体制について、業務再開の1か月前までに文書にて報告すること。

上記指示に違反した者には、6月以下の懲役又は100 万円以下の罰金、又はこれを併科、違反が法人の業務の場合には、行為者を罰するほか、その法人に対し100 万円以下の罰金が課せられます。

また、本件では、Libeiroの代表取締役であり、通信販売における業務全般を統括管理し、営業方針等を決定するとともに営業に係る指揮命令を行うなど、同社が停止を命ぜられた業務の遂行に主導的な役割を果たしている者(佐々木雄亮)に対して、同社が命ぜられた業務停止の範囲内の業務を新たに開始することを禁じる処分が下っています。

購入手続き画面表示のOK、NG具体例など、以下の記事も併せてご確認ください。

・通販の定期購入契約、購入手続き画面表示の具体例を解説(特定商取引に関する法律施行規則改正(平成29年12月1日施行))
http://blog.fides-cd.co.jp/article/456250486.html

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Libeiroの化粧品、健康食品の表示をめぐっては、適格消費者団体の(特非)京都消費者契約ネットワークが、2020年12月に同社に対して景品表示法の有利誤認表示として差止請求を、今年2月には、国に対して同社に特商法に基づく業務停止命令を出すように要請していました。
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健康食品関連ー申し入れ・差止請求   
((特非)京都消費者契約ネットワーク)
http://kccn.jp/mousiir-kenkoushokuhin.html#mousiir-iaver-libeiro
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他方、同社の化粧品広告については、今年3月に「シミが消える」とうたうアフィリエイト広告に対して消費者安全法(38条第1項)に基づく初の注意喚起が行なわれています。
こちらは、「消費者被害の発生又は拡大の防止に資する情報」として、販売事業者名と商品名の公表に留まり、事業者への処分とはなっていませんでした。

・シミ消し化粧品のアフィリエイト広告に、初の消費者安全法による注意喚起
 (消費者庁 2021年3月1日)
https://blog.fides-cd.co.jp/article/480321141.html

今回は、国に先んじて、東京都が処分に動いたといえそうです。


≪参考記事≫
・2019年度の通販「定期購入」契約相談が5万件超に。規制強化の議論が進む
http://blog.fides-cd.co.jp/article/476377227.html


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posted by Fides at 13:44| Comment(0) | 法改正・違反情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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