2021年05月17日

コロナ禍の食の志向 「健康志向」と「簡便化志向」が上昇し、「経済性志向」が低下(日本政策金融公庫 2021年1月消費者動向調査)

日本政策金融公庫が平成20年から半期に一度継続調査を行っている、食品に関する消費者動向の2021年1月調査をご紹介します。

2021年1月時点の食の志向は、「健康志向」が41.4%で最多、次いで「簡便化志向」(37.3%)、「経済性志向」(35.5%)が引き続き3大志向でした。低下傾向が続いていた「健康志向」が上昇に転じました。「簡便化志向」も再び上昇、逆に「経済性志向」が低下に転じ、再び順位が入れ替わりました。

また、「国産志向」は16.4%で横ばい、割高でも国産品を選ぶ割合は、58.9%と過半を維持しつつ横ばいで推移しています。
他方、「国産品へのこだわりはない」は14.8%となり、前回調査に引き続き低下しました。

調査データを見てみましょう。

《調査のポイント》
●食の3大志向1位「健康志向」は低下傾向から上昇へ。「簡便化志向」は上昇、「経済性志向」は低下し順位逆転
●国産品かどうか「気にかける」74%、直近6半期は横ばい
●国産食品の「高い」「安全」は再び低下
●「割高でも国産」は59%で横ばい。「国産品へのこだわりない」は低下

●食の3大志向1位「健康志向」は低下傾向から上昇へ。「簡便化志向」は上昇、「経済性志向」は低下し順位逆転
トップの「健康志向」は41.4%で、前回調査(令和2年7月)から 1.7ポイント上昇し、低下傾向から上昇に転じました。
「簡便化志向」(37.3%、同+3.7ポイント)は前回の低下から上昇に転じ、「経済性志向」と順位逆転した。
「経済性志向」(35.5%、同−2.2ポイント)で、前回の上昇から今回再び低下に転じた。
4位の「安全志向」は(22.5%、同+1.5ポイント)で、前回に続き上昇傾向にある。
その他は大きな変動は見られない。

3大志向を年代別にみると、「健康志向」は40代、50代を除く年代で3~4ポイント上昇。
「簡便化志向」は20代、70代を除く年代で上昇した。特に30代は7.7ポイントと大きく上昇。
「経済性志向」は40代で2半期連続の上昇となった。一方で、20代および50代〜70代では低下となった。
食の志向(全体)_202101.png


●国産品かどうか「気にかける」74%、直近6半期は横ばい
食料品購入時に国産品を「気にかける」割合は74.1%で、直近6半期は横ばいで推移。
年代別にみると、年代が高くなるほど国産品かどうかを「気にかける」割合が高くなっている。
食の志向(国産品_202101png.png


●国産食品の「高い」「安全」は再び低下
国産食品のイメージは、価格が「高い」とする割合が(64.4%、前回比−1.1ポイント)、「安全である」(67.4%、前回比−1.1ポイント)で、前回上昇に転じた「高い」、「安全である」の割合は、今回再び低下した。

一方、輸入食品に対するイメージは、価格が「安い」とする割合が(62.9%、前回比−0.3ポイント)、「安全面に問題がある」(35.9%、前回比+0.6ポイント)で大きな変動なし。
食の志向(国産品イメージ_202101.png


●「割高でも国産」は59%で横ばい。「国産品へのこだわりない」は低下
「輸入食品より割高でも国産品を選ぶ」と回答した割合は(58.9%、前回比+0.8ポイント)で、横ばいで推移。
一方で、「国産品へのこだわりはない」は(14.8%、前回比−1.0ポイント)で、前回に引き続き低下。
内訳をみると、「3割高を超える価格でも国産品を選ぶ」が16.4%(前回比−0.9ポイント)。「3割高までなら」が8.7%(前回比−0.3ポイント)。「2割高までなら」が16.5%(前回比+1.2ポイント)。「1割高までなら」が17.3%(前回比+0.8ポイント)。
食の志向(国産品価格許容度)_202101.png


本調査は1月時点のもので、2回目の緊急事態宣言下でもありました。コロナ禍が長期化する中、テイクアウトなど食の「簡便化志向」が高まり、「経済性志向」が低下したのではと推測します。
「コロナ禍の影響による食品購入方法の変化」と「産地応援の意識変化」については、以下の記事でご紹介しています。


・コロナ禍で利用が増えた購入方法をコロナ収束後も続ける人56%。産地応援購入している人は55%(日本政策金融公庫 2021年1月消費者動向調査)
https://blog.fides-cd.co.jp/article/481012034.html

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令和3年1月消費者動向調査の結果について
(日本政策金融公庫 2021年1月調査)
https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/topics_210318a.pdf

調査方法 インターネットによるアンケート調査
調査対象:全国の20歳代〜70歳代の男女2,000人(男女各1,000人)
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≪関連記事≫
・食の志向 「健康志向」と「簡便化志向」が低下し、「経済性志向」が上昇(日本政策金融公庫 2020年7月消費者動向調査)
https://blog.fides-cd.co.jp/article/477081362.html

・ 食の志向 「健康志向」と「経済性志向」が低下し、「簡便化志向」が「経済性志向」を上回る(日本政策金融公庫 2020年1月消費者動向調査)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/475464886.html

・食の志向 「国産志向」弱まる。輸入食品の安全性のマイナスイメージは緩和(日本政策金融公庫 2019年7月消費者動向調査)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/470679700.html

・食の志向 「健康志向」が更に上昇。食料品購入時、国産にこだわらない人は約4人に1人(日本政策金融公庫 平成30年1月)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/463091802.html

・拡大傾向の加工食品の輸入原材料割合。消費者の国産食材志向との乖離
(日本政策金融公庫 平成29年7月)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/456669130.html

・食の「健康志向」がさらに進む兆し。国産品「気にかける」8割
(日本政策金融公庫 平成29年1月)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/449121556.html

・食の志向、「健康志向」「割高でも国産」続く。20代の健康、手作り志向高まる
(日本政策金融公庫 平成28年7月)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/442748213.html

・食の志向「健康志向」「割高でも国産」、引き続き高支持
(日本政策金融公庫 平成28年1月)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/434711786.html

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