埼玉県が2月20日に、ネット通販の定期購入トラブルについて国に対応を求める要望書を提出しました。(※1)
要望の主な内容は次のようなものです。
・特商法に定める義務表示事項の「商品若しくは権利の販売価格又は役務の対価」について、定期購入の場合を考慮し「総額」を明記すること
・注文内容の最終確認画面で定期購入の総額を表示することを、同法施行規則やガイドラインに明記するなど必要な措置を取ること
これに対して岡村消費者庁長官は記者会見(※2)において、「現行法令により一定の対応が可能である」として、法律やガイドライン改正には言及しませんでした。
広告の内容と比して著しく有利であると誤認させるような場合は、特商法や景表法の有利誤認表示に該当する可能性があるということです。
今後、消費者被害の状況次第で、具体的な処分による国の判断が示されることが推測されます。
通販においてLTV(生涯顧客価値)の向上を目指すのであれば、お客さまとの継続的な信頼関係がベースとなることは言うまでもありません。
「お試し」の格安価格で購入誘導しても、継続購入の意向のないお客様を無理に引き留めることは、クレームや不満につながるだけです。
お客さまにとっての定期購入メリットを示しながら、定期購入の申し込みを後押しするような魅力的な「割引価格」を提示できるといいですね。
(※1)
インターネット通販の定期購入に関する総額表示の明確化
(埼玉県 2017年2月20日)
http://www.pref.saitama.lg.jp/a0001/news/page/documents/170220-0301.pdf
(※2)
岡村消費者庁長官記者会見要旨
(消費者庁 平成29年2月22日)
http://www.caa.go.jp/action/kaiken/c/170222c_kaiken.html
≪関連記事≫
・国セン・東京都が健康食品のネット通販定期購入に注意喚起。法的注意点は?
http://blog.fides-cd.co.jp/article/439479789.html
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