2016年03月08日

食の志向「健康志向」「割高でも国産」、引き続き高支持 (日本政策金融公庫 平成28年1月)

日本政策金融公庫が平成20年から半期に一度継続調査を行っている、食品に関する消費者動向の平成28年1月調査をご紹介します。

「健康志向」が41.7%で最多、次いで「経済性志向」(36.4%)、「簡便化志向」(31.2%)の順となりました。
また、食料品を購入する時に国産かどうかを「気にかける」割合は、前回調査(平成27年7月)より2.1ポイント低下の77.9%、「割高でも国産を選ぶ」とする割合が1.3ポイント低下の62.8%となっています。

調査データを見てみましょう。


●食の志向1位「健康志向」、2位「経済性志向」、3位「簡便化志向」、傾向変わらず
トップの「健康志向」は41.7%で、前回調査(平成27年7月)から 0.7 ポイントと微増、平成 22 年 12 月調査から11期連続で最多回答となった。今回調査で最も大きく変化が見られたのは3位の「簡便化志向」31.2%で3.3ポイントの上昇。その他の志向はほぼ横ばいとなっている。
今後の食の志向については、「健康志向」が 44.6%で、現在の志向から2.9ポイント上昇している。一方、「経済性志向」は34.6%、「簡便化志向」は27.8%で、現在の志向から各々1.8ポイント低下、3.4ポイント低下している。
「安全志向」は21.0%で0.9 ポイントとわずかに上昇しており、その他の志向が現在の志向以下となっている中で、「健康志向」と「安全志向」が今後高まることがうかがえる。
食の志向(全体)_H.27下.png

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●20 代における「健康志向」は上昇、「経済性志向」が低下
年代別では、「健康志向」は年代が上がるほど志向が高くなっているが、20代が27.1%→32.0%と上昇している。
若い層ほど志向割合が高いのは「経済志向」「簡便化志向」であるが、「経済志向」は、20代50.6%→42.0%、40代46.6%→41.2%と大きくポイントが低下している。「簡便化志向」では、70代が7.0%→16.8%と大きく上昇している。
その他の志向でポイント低下が著しいのは、「安全志向」では、30代20.4%→16.0%、70代28.9%→22.8%。「手作り志向」では、40代23.1%→16.6%、70 代37.6%→31.5%。「国産志向」は、50代22.0%→17.1%となっている。
食の志向(年代別)_H.27下 .png
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●国産品かどうか「気にかける」77.9%。価格は「高い」が、「安全」で「おいしい」という評価が顕著
食料品購入時に国産品を「気にかける」割合は77.9%で前回調査(80.0%)から2.1ポイント低下した。
国産食品と輸入食品に対するイメージでは、国産原料食品が「安全である」と回答した割合も69.4%で前回から3.4ポイント低下。一方、輸入品では「安全面に問題」とする割合が45.4%で前回から3.6 ポイント低下する結果となった。
また、価格面では、輸入品が「安い」とする割合が64.1%で前回から1.3ポイント低下し、国産品が「高い」とする割合が67.9%で前回から3.9ポイント低下した。
食の志向(国産品_H.27下.png

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●「割高でも国産」は62.8%。「3割高を超える価格でも国産品を選ぶ」は18.6%
「輸入食品より割高でも国産品を選ぶ」と回答した割合は62.8%と、前回(64.1%)から1.3ポイント微減。依然 6 割を超える高い割合(62.8%)となり、国産支持の傾向が継続されている。
食の志向(国産品価格許容度)_H.27下.png

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安全面などから国産品に対して安定した支持を得ており、多少割高になっても国産品を選択したいという動きは今後も続きそうです。

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平成27年度下半期消費者動向調査の結果について
(日本政策金融公庫 平成28年1月調査)
https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/topics_160229a.pdf
調査時期: 2016年1月1日〜1月19日
調査方法 インターネットによるアンケート調査
調査対象:全国の20歳代〜70歳代の男女2,000人(男女各1,000人)
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≪関連記事≫
・食の「経済性」志向が上昇、「割高でも国産」は64%で過去2番目の評価
(日本政策金融公庫 平成27年7月)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/427049267.html

・食の「健康志向」依然高く、「割高でも国産」は64%
(日本政策金融公庫 平成26年度下半期「消費者動向調査」)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/417382286.html

・食の「健康志向」依然高く、食費節約志向は消費税増税の影響薄い
  (日本政策金融公庫 平成26年度上半期「消費者動向調査」)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/405489142.html

・食の「安全」「国産」「美食」志向が上昇、食費節約の「経済性」志向は低下
 (日本政策金融公庫 平成25年度上半期「消費者動向調査」)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/375871290.html

・「健康増進成分を含む農産物やその加工食品」に対する消費者意識
 (日本政策金融公庫 平成25年度上半期「消費者動向調査」)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/381937635.html


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posted by Fides at 18:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 調査・統計 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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