2015年04月13日

模倣被害1社あたりの平均被害額1.7億円。ネット上の模倣被害は6割!(特許庁 2014年度模倣被害調査)

近年、模倣品・海賊版の流通は世界的に拡大しており、その被害の内容も多様化・複雑化しています。特許庁の「2014年度 模倣被害調査報告書」によると、2013年度の模倣被害率は、22.0%、インターネット上で被害※を受けた企業は模倣被害を受けた企業のうち60.5%となっています。
※インターネット上の被害とは、インターネット通販サイトやオークションサイトを使った模倣品の販売取引、インターネットにおけるコンテンツ等の著作物の違法コピーなどを指します。

模倣品・海賊版による被害は日本企業にとって潜在的市場の喪失、消費者に対するブランド・イメージの低下、製造物責任を巡るトラブルの増加等の悪影響を及ぼすため、その対策に積極的に取り組む必要があります。

調査結果より、特にインターネットによる模倣被害状況と対策情報をご紹介します。
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2014年度 模倣被害調査報告書
(特許庁 2015年3月)
http://www.jpo.go.jp/torikumi/mohouhin/mohouhin2/jittai/jittai.htm
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●模倣被害率の推移
2013年度の模倣被害調査において、回答社数4,314社のうち、模倣被害があったと回答した企業は948社、模倣被害率は前年度被害率の21.8%から0.2ポイント増加して22.0%。模倣被害率の推移は 2002 年度(28.8%)をピークとして数年低下傾向に、2006 年度か
ら増加に転じた後、2009 年度から減少し、2010 年度以降は増減を繰り返している。
模倣被害率推移2014.png

●模倣被害総額(逸失利益総額)の推移
2013年度模倣被害総額(逸失利益総額)の 有効回答社合計は1,116億円で、前年度(1,001億円)比で増加した。1社あたりの平均被害額では、調査年度毎の振れ幅の大きい模倣被害額100億円以上の被害を外れ値として除くと、2013年度は1.7億円となり、前年度比減少となった。 模倣被害額の規模別被害社の構成比の推移では、2012年度まではほぼ横ばいで推移していたが、2013 年度は 5 千万円未満で増加、5 千万円〜10 億円未満で減少となった。
模倣被害額2014.png

●インターネットによる模倣被害状況
模倣被害を受けた企業のうち、インターネット上で被害を受けた企業は60.5%(前年度比1.8ポイント減)となった。2009 年度から 2013 年度までの推移を見ると、インターネットによる被害は増加傾向にあり、2012 年度・2013 年度は 6 割を超える高い水準にある。被害の傾向としては、増加傾向および横ばいとする企業の割合が各々46%強、減少傾向とする企業は7.1%となっている。
ネット模倣被害状況2014.png

●商品分野別のインターネット上の模倣被害率
商品分野別では「その他雑貨」(36.1%)、「印刷物・フィルム」(35.7%)、「文具・事務用品」(28.2%)、「台所・食卓・洗面用品」(25.5%)での被害が比較的多かった。
雑貨類などインターネット通販取引で流通しやすい個人や家庭で使用される一般消費財などの商品分野における被害が比較的高いことがわかる。
ネット模倣被害率(商品別)2014.png

●日本での販売提供被害におけるインターネット上の模倣被害
日本での模倣品・サービス販売提供被害においては、その72.3%がインターネット上の被害となっている。「海外」における模倣被害も含む総回答結果では、インターネット上での被害は 60.5%であり、日本での販売提供被害がある企業の方が 11.8 ポイント高い傾向にある。
また、インターネットによる模倣被害を受けた知的財産権で最も多いのは、商標等の無断使用・類似商標の使用での被害で62.9%となっている。
国内ネット模倣被害状況2014.png

●国内インターネットによる模倣被害内容
インターネットによる模倣被害の内容では、「国内インターネット通販サイトによる模倣品の販売取引」が最も多く 52.6%。次いで「海外インターネット通販サイトによる模倣品の販売取引」が 37.8%となっている。
販売提供国が日本と回答した企業の回答データのみを抽出しているが、海外インターネット通販サイトやオークションサイトによる模倣品の販売取引についても、合わせて 5 割弱の被害が確認できる。
国内ネット模倣被害内容2014.png

●インターネット上の模倣被害対策
インターネット上の模倣被害に対する対策としては、「販売・出店業者への通報・警告」が 53.0%で最も多く、次いで「弁理士や弁護士に相談し法的手段の検討」が 42.2%、続いて、「インターネット上での監視強化」が 26.8%となった。
特に効果のあった対策としては、「ISP(インターネット・サービス・プロバイダ)への相談」が 71.5%で最も多く、次いで「税関への取締申請」が 62.0%、「販売・出店業者への通報・警告」が 60.5%と回答が続いている。
しかし、「対策をしていない又は検討中」との回答も 13.6%存在している。
ネット模倣被害対策2014.png

具体的に行った特に効果のあった対策について、回答数の多かったものや特徴的な回答は以下のとおり。
・ISPの知財担当に自社権利を明確に示した上で対応してもらった
・模倣品販売業者への警告状を送付
・偽サイトの画面例等をホームページ上で紹介
・現地弁護士名で商標変更もしくは販売中止を求める警告状を送付

様々な業種の企業の被害への取り組み事例もまとめられていますので、ご参考ください。
模倣被害対策事例2014.png

◆企業の取組例 模倣被害の傾向と対策
http://www.jpo.go.jp/torikumi/mohouhin/mohouhin2/jittai/pdf/2014_houkoku/2014torikumi.pdf


≪関連記事≫
・EC事業者の44%がなりすまし被害の経験あり!(なりすましECサイト被害実態調査 2014年11月6日)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/410114250.html

・急増するネット通販の「ニセモノ」トラブル。事業者の対策は?(国民生活センター 2014年10月16日)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/407656476.html

・海外通販トラブル「模倣品到着」の75%、「詐欺疑い」の40%が中国関連
http://blog.fides-cd.co.jp/article/402965877.html

・急増するネット通販の前払いによるトラブル。事業者の対策は?
http://blog.fides-cd.co.jp/article/385143147.html

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