2013年10月07日

消費税に関連するような形での安売り宣伝や広告に注意!(転嫁対策特別措置法)

既にご存知のとおり、消費税法の一部が改正され、消費税および地方消費税を合わせた消費税等の税率が、従来の5%から、平成26年4月に8%、平成27年10月に10%に引き上げられます。

そこで、今回の消費税率引き上げに際し、円滑かつ適正な転嫁ができるように、新しく「消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法」(以下「転嫁対策特別措置法」という)が、平成25年10月1日から施行されました。

消費税分を値引きする等の宣伝や広告「消費税は転嫁しません」、「消費税率上昇分値引きします」、「消費税相当分、次回の購入に利用できるポイントを付与します」等の表示は禁止されることになります。

NG表示、OK表示の考え方についてポイントを整理しました。

公正取引委員会、消費者庁及び財務省は、9月10日に同法のガイドラインを公表しています。(※)
転嫁対策特別措置法GL.png

上記ガイドラインの中から、今回は宣伝・広告に関する「2消費税の転嫁を阻害する表示に関する考え方」(転嫁対策特別措置法第8条)について、ポイントを紹介します。

●規制の趣旨
・消費税は、最終的には消費者が負担し事業者が納付するものであるため、あたかも消費者が消費税を負担していない又はその負担が軽減されているかのような誤認を消費者に与えないようにする。
・納入業者に対する買いたたきや、競合する小売事業者の消費税の転嫁を阻害することにつながらないようにするため、事業者が消費税分を値引きする等の宣伝や広告を行うことを禁止する。
・なお、あくまで消費税分を値引きする等の宣伝や広告を禁止するものであり、事業者の企業努力による価格設定自体を制限するものではない。
また、本条に該当しない安売り、特売、セール等の宣伝や広告を禁止するものではない。

●規制対象となる表示
平成26年4月1日以後における自己の供給する商品又はサービスの取引についての
・小売事業者による消費者向けの表示
・事業者間取引における表示(例えば、事業者向けのカタログやパンフレットの記載等)
※口頭でのセールストーク含む。

●法律の適用
平成26年4月1日以降に供給する商品又は役務について、平成25年10月1日以降に行なわれる表示が規制の対象となる。

●禁止される表示の基本的な考え方
消費税分を値引きする等の宣伝や広告を禁止するもので、「消費税は転嫁しません」、「消費税率上昇分値引きします」、「消費税相当分、次回の購入に利用できるポイントを付与します」等の表示は禁止されることになる。
なお、「消費税」といった文言を含まない表現については、宣伝や広告の表示全体から消費税を意味することが客観的に明らかな場合でなければ、禁止される表示には該当しない。

●禁止される具体的な表示例
(1) 取引の相手方に消費税を転嫁していない旨の表示
ア 「消費税は転嫁しません。」
イ 「消費税は一部の商品にしか転嫁していません。」
ウ 「消費税を転嫁していないので、価格が安くなっています。」
エ 「消費税はいただきません。」
オ 「消費税は当店が負担しています。」
カ 「消費税はおまけします。」
キ 「消費税はサービス。」
ク 「消費税還元」、「消費税還元セール」
ケ 「当店は消費税増税分を据え置いています。」

(2) 取引の相手方が負担すべき消費税に相当する額の全部又は一部を対価の額から減ずる旨の表示であって消費税との関連を明示しているもの
ア 「消費税率上昇分値引きします。」
イ 「消費税8%分還元セール」
ウ 「増税分は勉強させていただきます。」
エ 「消費税率の引上げ分をレジにて値引きします。」

(3) 消費税に関連して取引の相手方に経済上の利益*を提供する旨の表示であって(2)に掲げる表示に準ずるものとして内閣府令で定めるもの
ア 「消費税相当分、次回の購入に利用できるポイントを付与します。」
イ 「消費税相当分の商品券を提供します。」
ウ 「消費税相当分のお好きな商品1つを提供します。」
エ 「消費税増税分を後でキャッシュバックします。」

*経済上の利益とは
・物品並びに土地及び建物その他の工作物
・金銭、金券、預金証書、当せん金附証票及び公社債、株券、商品券その他の有価証券
・供応(映画、演劇、スポーツ、旅行その他の催物等への招待又は優待を含む。)
・便益、労務その他の役務(いわゆる「ポイントサービス」含む(購入額に一定率を乗じる等して算出された「ポイント」を次回購入時の支払に充てること等ができるサービスをいう。))

≪注意≫
禁止される表示に該当するか否かは、宣伝や広告の表示全体から判断される。
例1)
「消費税」といった文言を含まない表現であっても、「増税分3%値下げ」、「税率引上げ対策、8%還元セール」など、「増税」又は「税」といった文言を用いて、実質的に消費税分を値引きする等の趣旨の宣伝や広告も禁止表示に該当。
例2)
チラシに大きく「3%値引き」と記載するとともに、同一のチラシに相対的に小さく「消費税率が引き上げられますが、当店は引上げ分の値引きで皆様を応援します。」と記載していれば、消費税分を値引きする等の表示として禁止される。

●禁止されない表示の具体例
宣伝や広告の表示全体からみて消費税を意味することが客観的に明らかではない場合は、消費税分を値引きする等の宣伝や広告には該当せず、禁止表示には当たらない。
(1) 消費税との関連がはっきりしない「春の生活応援セール」、「新生活応援セール」
(2) たまたま消費税率の引上げ幅と一致するだけの「3%値下げ」、「3%還元」、「3%ポイント還元」
(3) たまたま消費税率と一致するだけの「10%値下げ」、「8%還元セール」、「8%ポイント進呈」

≪注意≫
「消費税」といった文言を含む表現であっても、消費税分を値引きする等の宣伝や広告でなければ、禁止されることはない。例えば、「毎月20日は全品5%割引セール(なお、4月1日から消費税率が8%になります。)」との表示自体では直ちに禁止されるものではない。

●景品表示法上禁止される(有利誤認)表示例
(1) 消費税率引上げ前の相当期間にわたって販売されていた価格とはいえない価格にもかかわらず、当該価格で消費税率引上げ以降も販売しているかのような「価格据え置き」等の表示
(2) 消費税率の引上げに際して、商品の内容量を減らしているなど、当該商品の販売価格に影響する要素が同一ではないにもかかわらず、その旨を明確に示さずに行う「価格据え置き」等の表示
(3) 実際には、過去の販売価格等より消費税率の引上げ幅又は消費税率と一致する率の値引きをしていないにもかかわらず、これらの率を値引きしているかのような「3%値引き」、「8%値引き」等の表示
(4) 二重価格表示を行う場合に、税抜きの販売価格の比較対照価格として、税込みのメーカー希望小売価格を用いる表示
(5) 消費税率の引上げに際して、実際には消費税率の引上げ分相当額を超えて値上げしたにもかかわらず、消費税率の引上げ分相当額しか値上げしていないかのような表示
(6) 非課税の商品又は役務は、土地、有価証券などごく限られているのに、それ以外の商品又は役務について、消費税が課税されていないかの表示
(7) 免税事業者でないにもかかわらず、免税事業者であるかのような表示、又は免税事業者と取引していないにもかかわらず、免税事業者と取引しているかのような表示

(※)
消費税転嫁対策特別措置法のガイドラインを公表します
(平成25年9月10日 公正取引委員会 消費者庁 財務省)
http://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/consumption/250910tenka.htm

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posted by Fides at 18:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 法改正・違反情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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