2012年09月19日

成長率はやや鈍化するも、EC化率は伸張。2011年度 BtoC-EC市場規模、8兆4,590億円(対前年比108.6%)(経済産業省調査)

経済産業省は8月28日、 「平成23年度我が国情報経済社会における基盤整備」 (電子商取引に関する市場調査)の結果を公表しました。
この調査は、我が国の BtoB 及び BtoC の電子商取引市場動向や利用者実態を調査したもので、平成10年度より実施され、今回で14回目になります。

本報告書の中から特に、2011年度のBtoC-EC市場動向を確認しましょう。

●2011年度市場規模は8兆4,590億円(対前年比108.6%)。成長率は鈍化、EC化率は伸張
2009〜2010年は成長率116.3%と飛躍を遂げたが2011年は対前年比108.6%となり、市場規模は堅調に成長しているものの、成長率は鈍化したと言える。
EC化率は、2010年の2.46%から、0.37ポイント増の2.83%に達しており、商取引の電子化は引き続き進展していると言える。
経産省_EC市場規模(BtoC).png

●対前年比で好調なのは「医薬化粧品小売業」(対前年比134.6%)、「衣料・アクセサリー小売業」(対前年比128.6%)、「食料品小売業」(対前年比122.0%)
これらの業種は2007年〜2011年の5カ年で2倍以上に市場規模を拡大し、継続的な高成長を遂げている。

「医薬化粧品小売業」
2007年(1,410億円)→2011年(4,200億円)5カ年で297.9%の成長。
「衣料・アクセサリー小売業」
2007年(570億円)→2011年(1,440億円)5カ年で252.6%の成長。
「食料品小売業」
2007年(2,510億円)→2011年(5,320億円)5カ年で212.0%の成長。

●市場規模の増減では、「総合小売業」(対前年差1,710億円増)、「宿泊・旅行業、飲食業」(対前年差1,690億円増)、「医薬化粧品小売業」(対前年差1,080億円増)
これらの業種は対前年差が大きく、BtoC-EC市場規模の底上げに寄与している。一方、「製造業」では対前年差190億円減(対前年比86.2%)、「運輸業」では対前年差20億円減(対前年比99.2%)と市場規模が縮小している。
※総合小売業(百貨店、総合スーパー、コンビニエンスストア、ホームセンター、通信販売業)

●EC化率の増減では、「宿泊・旅行業、飲食業」(対前年差0.82ポイント増)、「医薬化粧品小売業」(対前年差0.79ポイント増)、「自動車・パーツ・家具・家庭用品・電気製品小売業」(対前年差0.61ポイント増)
次いで「総合小売業」(対前年差0.56ポイント増)、などの業種では、商取引の電子化が伸展している。
経産省_EC市場業種別(BtoC).png
※2回クリックすると拡大します。

●BtoC-EC市場規模の構成比は、「情報通信業」(構成比24.0%)、「総合小売業」(構成比21.1%)、「宿泊・旅行業、飲食業」(構成比15.0%)
次いで「自動車・パーツ・家具・家庭用品・電気製品小売業」(構成比14.7%)、となっており、これら4つの業種で日本におけるBtoC-EC市場規模の74.8%を占めている。
※情報通信業(通信、放送、情報サービス、インターネット付随サービス、映像・音声・文字情報制作業)

経産省_EC市場業種別構成比(BtoC).png

●伸長しているそれぞれの業種の動向は
「総合小売業」
通信販売事業者、百貨店、総合スーパーを中心にBtoC-EC事業が好調。 通信販売事業者では、取扱商品のラインナップ拡充やネット限定オリジナル商品・ブランドの開発などの施策を展開。配送料を無料化するキャンペーンや、購入者の配送ニーズに対応する取り組みを強化。

「衣料・アクセサリー小売業」
総合ファッションモール、SPA(製造小売業)事業者などを中心にBtoC-EC事業が好調。
自社サイトの開設や大手ショッピングモールへの出店など、複数のチャネルで商品を販売する動きが一般化。スタートトゥデイに代表される総合ファッションモールでは、インターネット販売に関する一連の業務(受発注、販売、決済、配送など)に対応、返品サービスなどユーザー視点でのサービスの提供が、伸長している要因として考えられる。

「食料品小売業」
従来から好調であった「お取り寄せ品」や「訳あり品」に加えて、飲料水や米などの「日用品」もインターネット購入の対象商品として定着してきている。ネットスーパーの活用が拡大。取扱商品のラインナップや対応店舗・配送エリアの拡充、配送料の低価格化も進んでいる。

●スマートフォンの活用が伸展
楽天、ヤフーでは、ともにスマートフォン、タブレット向けのサイト構成への対応や専用アプリケーションの開発・提供に注力している。この結果、Yahoo! JAPANトップページにおけるスマートフォン経由でのページビュー数は約5倍の成長(2010 年10 月と2011 年10 月との比較)、EC 関連取扱高は約4 倍の成長(2010 年度第3 四半期と2011 年度第3 四半期との比較)に達している。経産省_スマホ活用状況(BtoC).png
※2回クリックすると拡大します。

今回の調査では、平成22年度に引き続き越境電子商取引の消費者向け市場規模及び動向(日本、米国及び中国相互間)についての実態調査を実施するとともに、消費者による電子商取引等の利用動向(日本、米国、中国、フランス、ベトナム、インドネシア)について調査を実施しています。
ネットでの海外取引を検討されている事業者の方は、ぜひご参考ください。

報告書概要:
・国内電子商取引市場規模
・日本・米国・中国における越境電子商取引の市場規模
・6カ国(日本、米国、中国、フランス、ベトナム、インドネシア)における電子商取引等の利用動向

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平成23年度我が国情報経済社会における基盤整備(電子商取引に関する市場調査)
報告書 (H24.8.28 経済産業省)
http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/statistics/outlook/bessi3H23EChoukokusho.pdf
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≪参考記事≫
・2011年度通販市場売上高調査(JADMA)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/288983676.html

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posted by Fides at 12:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 調査・統計 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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