内閣府食品安全委員会では、定点調査として、毎年、食品安全モニターの方を対象に、食品の安全性に関する意識調査を実施しています。
平成23年度は、第1 回調査を平成23年8月に、第2回調査を平成24年3月に実施。
今回は、東日本大震災から1年経過して実施された第2回調査結果について、第1回調査の放射性物質を含む食品関連の調査結果との比較を交えて紹介します。(※)
●食品安全について不安を感じる人は67.6%
日常生活を取り巻く分野別不安の程度にいて、食品安全について「とても不安を感じる」、「ある程度不安を感じる」とする回答割合の合計は67.6%となっている。
これは、自然災害(86.5%)や環境問題(86.4%)、重症感染症(新型インフルエンザなど)(70.8%)に比べると低い。一方、交通事故(61.2%)、犯罪(56.9%)、戦争・テロ(44.8%)よりは高くなっている。
また、平成23 年8月調査に比べて7.7%減少し、平成22 年度調査のレベル(68.1%)に戻っている。
●食品の安全性の不安上位3要因は、「放射性物質を含む食品」「食中毒等の原因となる有害微生物(細菌・ウイルス)」「汚染物質(カドミウム・メチル水銀等)」
不安要因別の「非常に不安である」、「ある程度不安である」という回答割合の合計は、以下のとおり。
1位:放射性物質を含む食品(80.3%)
2位:食中毒等の原因となる有害微生物(細菌・ウイルス)(75.8%)
3位:汚染物質(カドミウム・メチル水銀等)(64.4%)
4位:農薬(62.5%)
5位:いわゆる健康食品(57.5%)
6位:動物用医薬品(家畜用抗生物質)(57.2%)
7位:食品添加物(56.4%)
8位:器具・容器包装からの溶出化学物質(50.6%)
9位:体細胞クローン家畜由来食品(49.7%)
10位:BSE(牛海綿状脳症)(47.4%)
11位:遺伝子組換え食品(45.4%)
12位:肥料・飼料等(38.4%)
●放射性物質を含む食品の健康に与える影響に不安を感じているのは80.3%
放射性物質を含む食品について「非常に不安である」とする回答割合は44.5%(3.4%減少、47.9%→44.5%)、「ある程度不安である」は35.8%(1.8%減少、37.6%→35.8%)となっており、両者の合計は80.3%。平成23年8月調査より5.2%減少した。
属性別比較では、「非常に不安である」とする回答割合が高いのは、性別では女性(50.2%)、年代別では20〜29 歳(56.3%)、職務経験区分別では「その他消費者一般」(52.7%)が高い。
≪放射性物質を含む食品に対する不安の程度≫
【全体】
【性別】
【年代】
【職務経験】
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●健康影響に対する不安感の強さと、消費行動の変化との間に強い相関あり
東日本大震災前後の飲食料品の購入等に係る意思決定の変化について。
全体の回答割合は、「東日本大震災以降で変化し、現在も続いている」(38.7%)、「東日本大震災の前後で変化はない」(34.4%)、「東日本大震災の直後は変化したが、現在は以前と同じに戻った」(22.5%)の順となっている。
放射性物質を含む食品の健康影響に対する不安感と意思決定の変化との関係では、「非常に不安である」と回答した人では、「東日本大震災以降で変化し、現在も続いている」とする回答割合が54.5%と最も高く、健康影響に対する不安感の強さと消費行動の変化との間に強い相関がみられる。
一方、「あまり不安を感じない」と回答した人では、「東日本大震災の前後で変化はない」とする回答割合が60.7%と他の回答区分に比べて高くなっている。
≪放射性物質を含む食品の健康影響に対する不安感と、震災前後の飲食料品の購入等に係る意思決定の変化との関係≫
●震災前後で飲食料品購入の意思決定の変化が続いているのは、女性、消費者一般で高めの傾向
性別で見ると、男性は「東日本大震災の前後で変化はない」とする回答割合が(40.7%)、女性は「東日本大震災以降で変化し、現在も続いている」が(44.1%)で最も高い。
職務経験区分別で見ると、「東日本大震災の前後で変化はない」とする回答割合は、食品関係研究職経験者(46.2%)で最も高く、続いて医療・教育職経験者(41.8%)と続く。
「東日本大震災以降で変化し、現在も続いている」とする回答割合は、その他消費者一般(47.3%)で最も高く、続いて医療・教育職関係者(43.6%)となっている。
≪東日本大震災前後の飲食料品の購入等に係る意思決定の変化≫
【性別】
【職務経験】
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放射性物質を含む食品の健康に与える影響への不安は、昨年8月時点より、5%程度減少しているものの、未だ8割の人が不安を感じている状況です。
特に20代子育て期の女性、一般消費者の飲食料品購入の意思決定の変化は、震災後1年を経過しても尚、根強く残っているといえます。
(※)
食品安全モニター課題報告「食品の安全性に関する意識等について」
(食品安全委員会 平成24 年3 月実施)
http://www.fsc.go.jp/monitor/2403moni-kadai-kekka.pdf
《参考記事》
・根強く残る原発事故による食品への影響に対する不安
(食品安全モニター「食品の安全性に関する意識調査」平成23年8月実施)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/266841714.html
・原発事故の影響地域の生鮮食品を「買わない」は約4割。昨年7月と変わらず
(日本政策金融公庫 平成23年度第2回「消費者動向調査」)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/259180980.html
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