2011年04月06日

放射性物質の食品への影響。安全性を証明することの難しさ

政府が3月21日に公表した東京電力福島第1原発事故に伴う農畜産物の出荷制限を受けて、
消費者の安全性に対する不安の声が高まっています。
飲食物への放射性物質の影響が取沙汰された3月17日以降、厚生労働省は飲料水や野菜等
に放射性物質の暫定基準値や摂取制限の基準を示しました。
また、厚生労働省だけでなく、農林水産省、食品安全委員会他、関係各府省庁が原発事故
による農畜水産物等への影響について情報提供しています。(※1)


そんな中、「大地を守る会」「パルシステム」「オイシックス」といった食品通販企業では、
自社で放射性物質の検査に踏み切ったと報じられています。(※2)
これまで、有機栽培や無農薬栽培の野菜・畜産品を扱い、生産者や産地、生産過程を確認
できる「安心・安全」を特色としてきた事業者であれば、取り扱っている商品の安心・安
全の確保と風評被害の拡大防止のために当然の対処といえそうです。

一方、健康食品など加工食品に関しては、許容される放射性物質の基準値が定められてい
ないため、検査したとしても安全性を保証することができないのです。

また、実際に健康を損なうおそれがない商品だったとしても、消費者に「安全性」を保証
するような広告表示を健康増進法や食品衛生法、景品表示法は規制しています。

たとえば、以下のような表示や説明は要注意です。

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・出荷制限を受けた食品は流通していないのに「原発の地域の原料は使用していない」と、
根拠のない不安を与える表示

・検査もせずに『生産拠点が原発から遠い』『安全基準で確認しているから』というロジッ
クで安全を保証する表示
----------

不安が高まっているときだからこそ、正しい情報で安全性を伝え、消費者に安心してもら
いたい。しかし、その指針を行政が出せない状況において、安全性を証明することの難し
さを感じます。

フィデスとしては、逐次、行政の対応を確認しながら、情報提供してまいります。

※1
福島第一原子力発電事故による農畜水産物等への影響
http://www.maff.go.jp/noutiku_eikyo/index.html

※2
放射性物質の影響における大地を守る会の方針
(2011年3月23日 株式会社 大地を守る会)
http://www.daichi.or.jp/info/news/2011/0323_2691.html

放射性物質の検出に関わる農畜産物のお届け中止および自主検査結果につきまして
(2011年3月22日 パルシステム生活協同組合連合会)
http://www.pal-system.co.jp/topics/owabi/110322/index.html

Oisixの青果物等の放射線量測定について
(2011年3月25日 オイシックス株式会社)
http://www.oisix.com/shop.g6--aboutus--earthquake_info0321_01__html.htm


次回のCS情報局の更新は、4月8日(金)です。

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