申込みの撤回または解除(※1)(以下、キャンセルといいます)に関するトラブルが増え
ています。例えば、「コンテンツをまだDLしていないのにキャンセルできない!」などと
いったトラブルです。
物販の通信販売では、「キャンセルに関する事項」が特定商取引法の広告表示義務事項とな
っています。しかし、有償役務の通信販売では、表示義務事項ではありません。
背景として、有償役務と違い物販通販では、実店舗販売のように実物を確認できないため
のトラブルや、有形物のため返品ができることなどが、キャンセルに関する表示を義務付
ける理由となっています。(そもそも「役務」では、販売形態に関わらず、現物確認や返品
はできません)
また、特定商取引法で「特定継続的役務(※2)」に該当する、語学教育やパソコン講座を
eラーニングなどで提供する場合は、契約締結前後で消費者に交付すべき書類には「契約の
解除(クーリング・オフ、中途解約)に関する事項」の記載が義務付けられていますが、
販売サイトにそれらの表示義務はありません。
ですが、お客様とのトラブルを未然に防ぐため、また、お客様が納得して申込を行えるよ
う、表示義務に関わらず、キャンセル事項をサイト上に明記しておくことをお勧めします。
役務提供のネット販売における、キャンセル事項のサイト表示ポイントについて考えてみ
ましょう。
●キャンセルに関する条件を明記する!
キャンセルの可否、可能な場合の条件について明記します。
可能な場合の条件としては「キャンセルが可能となる時期」「キャンセルに費用がかかる場
合はその金額」などを具体的に記載します。また、「キャンセルの方法や連絡先」なども併
記しておくと親切です。なお、「特定継続的役務」に該当するサービスの場合は、契約の解
除や中途解約に関する規定がありますので、その規定が反映されているよう確認が必要で
す。(※2)
キャンセル条件のケース別に記載例を整理してみました。
・キャンセルが不可の場合
≪記載例≫音楽やコンテンツのダウンロードの場合
申込手続を完了すると、申込完了画面が表示され、ダウンロードが可能となります。
申込完了後のキャンセルはお受けできません。
ダウンロードされなくても代金の返金はいたしませんので、ご注意ください。
・キャンセルが可能な場合
≪記載例≫宿泊予約の場合
キャンセルのご連絡はご宿泊の2日前までにお電話にてお願いします。
それ以降は、以下のキャンセル料を申し受けます。
宿泊日前日にキャンセルのご連絡:宿泊料金の30%
宿泊日当日にキャンセルのご連絡もしくは不泊:宿泊料金の100%
キャンセルのお電話:03―1234-5678(365日24時間対応)
・中途解約が可能な場合
≪記載例≫資格取得を目的としたeラーニングの場合
受講開始後の中途解約も可能です。
解約の申し出があった日をもって契約を終了するものとします。
ただし、以下の費用については、ご負担いただくことになります。
・教材費
・既に受講済みの分の受講費用
・解約手数料:2000円
※ 精算方法は下記の通りとします。
返還金額=受講費用総金額−(受講費用単価×受講回数+教材費)
受講費用単価=(受講費用総金額−教材費)÷規定受講回数
●利用者が認識しやすい箇所に記載する!
キャンセル条件は、申込者が容易に認識できるよう、利用ガイドなどに明記します。
その際は、申込方法や支払方法など他の事項に紛れたり、埋没したりしないよう「キャン
セルに関する事項」「中途解約について」などの表題を掲げて表示します。
他の項目と区別できるように、文字の大きさや色を変えて表示すると、なおよいでしょう。
また、申込前に確認できるよう、以下のページの申込を行うための表示(申込ボタンなど)
の近くに、利用ガイドなど詳細を記載した箇所へのリンクボタンを設置するのもお勧めで
す。
・サービス紹介ページ
・申込手続最終画面ページ
よくある質問(FAQ)に記載しておくのもいいですね。
また、キャンセルの申込に対して速やかに対応できるよう、受付のシステムや社内体制な
ども併せて整備しておきましょう。スムーズで適切な対応は顧客満足度を向上させ、次回
の申込にもつながるはずです。
(※1)「契約の申込みの撤回又は解除」について補足説明
「契約」とは、申込者の「申込」と事業者の「承諾」の意思表示の合致によって成立しま
す。従って、「契約の申込の撤回」とは、まだ契約が成立していない段階で申込者が契約の
申込を取り消すことを指します。一方、成立した契約を取り消す場合は「契約の解除」と
なります。
特定商取引法では商品や指定権利の通信販売において、広告への表示義務事項として「売
買契約の申込みの撤回又は売買契約の解除に関する事項」が規定されています。
(※2)「特定継続的役務」の参考サイト
消費生活安心ガイド 特定継続的役務提供 (経済産業省)
http://www.no-trouble.jp/#1233572254375
次回は1月17日(月)です。
-------------------------------------------------------
◆ネットショップの顧客対応力をチェックしてみませんか?
専門家(消費生活アドバイザー)による覆面調査で、サポート情報提供、
注文対応、問合せに対する回答など、ショップの顧客対応力を評価します。
専門家視点による客観的評価ですので、改善点を的確に抽出できます。
ネットショップの顧客対応力向上にご活用下さい。
顧客対応覆面調査
http://www.fides-cd.co.jp/category/ser01-01/
-------------------------------------------------------
------------------------------------------------------
ECコミュニケーションデザイン フィデス
http://www.fides-cd.co.jp
*このサイトのご利用に際して
------------------------------------------------------


