1日から、食品の原産地表示を誤るなどJAS法違反の業者には、その内容をホームページ等
で消費者に知らせることが義務付けられたことをご紹介しました。
この改善に伴い、これまで非公表扱いだった食品の違反情報(昨年度:777件)も公開され
るようになり、消費者には多くの情報が届くようになります。
食品の場合、表示違反の責任自体は、製造者などの表示責任者にありますが、違反商品を
販売していたショップも風評被害や商品回収の手間などのリスクを負わねばなりません。
このようなリスクを回避するためには、問題となりそうな商品をできるだけ取扱わない
こと、つまり、商品や仕入先の選定をしっかりと行うことが重要です。
選定には様々な方法がありますが、ひとつに、商品関連の法令に基づき、品質や表示、
仕入先の管理状況を確認し、品質管理レベルを測るという方法があります。
ショップ自らが関係法令についてしっかりと把握し、商品の品質レベルの確認を行い、
違反商品によるリスクヘッジを行いましょう。
今回は、JAS法の「品質表示基準制度」の概要と、それ基づいた商品や仕入先のチェック
方法について説明します。
■JAS法 品質表示基準制度の概要
JAS法では、一般消費者向けの全ての飲食料品について品質表示基準を定めています。
品質表示基準とは、一般消費者の選択に役立てるために、飲食料品について表示すべき
事項や表示方法等について定めたものです。
生鮮食品と加工食品とで品質表示基準が大別され、それぞれ表示義務事項を定めています。

更に、個別の食品に適用される品質表示基準も設けています。
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品質表示基準一覧(農林水産省HP)
http://www.maff.go.jp/j/jas/hyoji/kijun_itiran.html
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チェック1:取扱食品の品質表示基準で表示義務事項を確認!
取扱食品に該当する品質表示基準を確認し、規定されている表示義務事項が商品に記載
されているかチェックします。ひとつでも記載欠損があると違反表示になりますので、
全て記載されているか確認しましょう。
品質表示基準は、一般的に適用される「生鮮食品品質表示基準」「加工食品品質表示基準」
を先ず確認し、次に、個別の基準が制定されていないかを確認します。例えば、トマト加工
品のように「加工食品品質表示基準」と個別の「トマト加工品品質表示基準」の両方を確認
する食品もあります。
(個別に品質表示基準が制定されている食品でも、個別の表示義務事項が規定されていない
食品もあります)
チェック2:商品の表示内容と規格書とを突き合わせて確認する!
原材料名や原産地などについて、表示内容と仕入先から入手する品質保証書(規格書)との
突き合わせを行い、間違いがないかチェックします。その際、前述の品質表示基準を参考
に、記載方法についても確認します。
例えば、原材料名の表示では、食品添加物以外の原材料と食品添加物は区別して記載しま
す。更に、それぞれ原材料に占める重量の割合の多い順に記載しなければなりません。
この順番を違えるだけで違法表示となりますので、「記載されている」だけでなく、「正
しく記載されている」かという視点で確認をしましょう。
また、必要な資料等を適時提供してもらえるかなどで、仕入れ先の品質管理レベルを確認
することができます。
次回は、JAS法の「JAS規格制度」とその制度に基づくチェック方法について解説します。
なお、JAS法についての詳細は、こちらのサイトを参照ください。
法規制と罰則情報−JAS法
http://www.fides-cd.co.jp/news03/2749/
(※)食品表示のJAS法違反 全業者が公表に。
http://blog.fides-cd.co.jp/article/168267527.html
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◆信頼できる商材・仕入先を選ぶためのアドバイスがほしい方へ
商材・仕入先チェックコンサルティング
http://www.fides-cd.co.jp/category/pub02/
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ECコミュニケーションデザイン フィデス
http://www.fides-cd.co.jp
*このサイトのご利用に際して
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