2009年09月28日

エコナ問題にみる「食品の安全性」と「消費者の安心感」

9月25日、花王の食用油「エコナ」関連製品の販売自粛問題で、消費者団体が緊急
集会「エコナの安全性を問う会」を開いている模様を、NHKの報道で見ました。
当事者である、花王は勿論、食品安全委員会、厚生労働省、消費者庁など、各担
当者がテーブルに座らされ、まさにオールスターキャスト。

私が報道を見た印象は、消費者団体の非難の矛先が、事業者は勿論、行政関係者
全てに向いており、当該商品は「危険」な食品と決め付けている、ということでした。
しかし、過去においては、科学的にその危険性について全く把握されておらず、問題
が把握された現時点で、その安全性について調査中であり、グレーな状況といえま
す。

そもそも「食品の安全性」とは、科学的根拠に基づき分析・評価されるものです。
なので、安全か否かは、人間がその時点の技術で知りえることしか把握できない
ものです。現代の食生活で化学物質が全く含まれない、影響を受けない食品のみ
を食べて生きることは、不可能に近いといえます。
ですから食品メーカーは行政指導の下、企業努力によって安全性を確認しながら、
消費者ニーズに応える製品を供給しているわけです。

一方、食品に対する消費者の「安心感」とは、客観的な基準のあるものではなく、
個々人が自己の基準で感じるもの、判断するものであって、公的機関や科学者、
ましてや事業者がいくら「安全です」と主張しても、「不安」や「危険」と感じる人は
いる訳です。
(例えば私も、好んで「遺伝子組み換え大豆」を使用した豆腐は購入しませんし、
中国産のうなぎも避けてしまいます)

つまり、「安全」=「安心」ではない、ということです。

そういう意味で、今回の花王の報道発表は興味深く、一つの企業方針と判断を
見ることができました。

「「安全性」の確保はもとより、「安心感」をもって利用して欲しい。だから、(自社
の見解では)危険な商品ではないけれど、不安を感じる消費者の気持ちを配慮
して、返品に応じる。」

というものです。

いくら事業者が「安全」だと唱えても、仮に客観的な根拠を示したとしても、消費
者心理に対して如何に「安心」を感じてもらうか、信じてもらえるか。それがクリア
できなければ、事業は立ち行きません。
事業者は、「正直に」「まじめに」「丁寧に」「迅速に」顧客に向き合っていくことで、
活路を開いていくのだと思います。

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「エコナ」出荷停止 発がん物質に変わる恐れある成分
(2009.9.16 asahi.com)
http://www.asahi.com/health/news/TKY200909160312.html

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花王株式会社 発表資料: 2009.9.16
http://www.kao.com/jp/corp/important/20090916_002.html

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食品安全委員会「食品の安全性に関する意識等について」(2008年6月実施)
http://www.fsc.go.jp/iinkai/i-dai253/dai253kai-siryou5-2.pdf


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posted by Fides at 08:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 顧客サービス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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