2021年01月02日

新型コロナ時代におけるサステナブル経営(令和2年度消費者志向経営優良事例表彰)

2020年は、「サステナブル」という言葉をよく耳にするようになったと感じた年でした。

消費者庁が2016年10月から開始している消費者志向経営の推進活動においても、「消費者志向経営」を「サステナブル経営」と称して、その普及・啓発に取り組んでいます。
昨年8月に中間報告書が取りまとめられた「消費者志向経営の推進に関する有識者検討会」では、消費者志向経営を『持続可能な社会に貢献することを目標とした、「消費者」と「共創・協働」して、「社会価値」を向上させる経営』と改めて定義しました。

この推進活動の一環として、「消費者志向経営優良事例表彰」制度があります。
昨年暮れに発表された令和2年度表彰において、通販業界ではアスクル(株)とオイシックス・ラ・大地(株)が選出されました。

この表彰制度は、消費者志向自主宣言を公表するとともにフォローアップ活動を行った事業者が、その宣言に基づいて行っている優れた取組を表彰するもので、2018年度から年1回実施されていましたが、参加企業や表彰制度への応募件数が伸び悩んでいました。
(2018年10月末時点の参加事業者97社、応募件数26件。2019年10月末時点の参加事業者120社、応募件数23件。)

そこで、3回目となる今年度は、消費者志向経営の裾野を拡大するために、消費者庁長官表彰に「特別枠」を創設し、消費者志向自主宣言等を行っていない事業者も表彰可能としました。結果、2020年10月末時点で参加事業者161社、応募件数77件まで伸ばすことができました。

今回のアスクルとオイシックスは、この「特別枠」での表彰で、特別枠のテーマの一つ「新型コロナ時代を生きる」での取り組みが評価されています。

アスクルは、コロナ禍において行政等と連携し、プラットフォーム事業を活用し医療関係者に必要な物資を供給するシステムを構築し実践した点、また、品質マネジメントの視点で消費者の声をデータベース化し、商品設計や改良、取引先への情報提供等に活かしている点が評価されました。

具体的には、BtoB事業で実施した、コロナ禍での衛生用品の買い占めなどに対応し、お客様の属性や購買データなどを活用し、医療関係者等本当に必要とするお客様を特定して優先的に衛生用品を販売するシステムを構築したこと。また、お客様の声をデータ化・見える化して社内に展開し、商品設計や改良、取引先への情報提供等に活用していることも評価されました。

また、オイシックスは、安全・安心な食材の宅配事業を通して時短、健康、環境といった社会課題の解決を図る取組を実施。コロナ禍で、消費者からはその企業姿勢に共感が寄せられ、事業も発展。消費者視点で食材の宅配事業を進化させている点が評価されました。

今回の優良事例表彰では、法令の遵守/コーポレートガバナンスの強化といった事業リスクの低減から、消費者の声を聞き、生かすこと、SDGsや地方創生などの未来・次世代のための取り組みといった事業機会の創出に向けた活動を、評価基準として位置づけました。
消費者志向経営優良事例表彰評価軸.png

(「消費者志向経営の推進に関する有識者検討会 中間報告書」より引用)


今後、事業者の規模や業種にかかわらず、中小企業、あるいはBtoBtoCといったような事業者からも、自主宣言事業者が増えていくことを期待しています。


◆消費者志向経営優良事例表彰
 (消費者庁)
http://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_research/consumer_oriented_management/propulsion_organization/#commendation


≪関連記事≫
・「消費者志向経営」が社会の基本認識に。SDGs、ESG投資との関係をより明確化(消費者庁 2020年9月)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/477339661.html

・消費者志向経営を推進において重要だと考える取組は、「消費者の声の社内共有と事業活用」が5割(平成30年度 消費者意識基本調査)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/470936617.html

・平成30年度消費者志向経営優良事例表彰発表!高めたい消費者志向経営の消費者への認知(消費者庁 2018年11月28日)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/463161639.html

・2017年の消費者行政「企業の適正なビジネスを応援する」
(岡村消費者庁長官記者会見 2017年1月11日)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/446206929.html

・「消費者志向経営」の事業者にとっての効果(メリット)とは?
(平成26年4月 「消費者志向経営の取組促進に関する検討会」報告書)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/438319501.html
posted by Fides at 07:00| Comment(0) | 顧客サービス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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