2020年06月05日

食の志向 「健康志向」と「経済性志向」が低下し、「簡便化志向」が「経済性志向」を上回る(日本政策金融公庫 2020年1月消費者動向調査)

日本政策金融公庫が平成20年から半期に一度継続調査を行っている、食品に関する消費者動向の2020年1月調査をご紹介します。

2020年1月時点の食の志向は、「健康志向」が41.0%で最多、次いで「簡便化志向」(36.9%)、「経済性志向」(35.6%)が引き続き3大志向でしたが、平成20年の調査開始以降初めて「簡便化志向」が「経済性志向」を上回り、順位が入れ替わりました。健康志向と経済性志向が低下し、簡便化志向が続伸しました。
また、「国産志向」が、5半期ぶりにプラスに転じる反面、輸入食品の「安全性に問題がある」というマイナスイメージは9半期連続で低下し、割高でも国産品を選ぶ割合は、緩やかな低下傾向となっています。

調査データを見てみましょう。

《調査のポイント》
●食の3大志向1位「健康志向」は低下。2位「簡便化志向」、3位「経済性志向」で順位逆転
●国産品かどうか「気にかける」73.2%、直近3半期は横ばい
●輸入食品の安全性のマイナスイメージは緩和傾向
●「割高でも国産」は59%。緩やかな低下傾向続く
●割高でも国産品を選ぶ割合が高いのは、米、野菜、きのこ
●購入に抵抗がない輸入食品 「牛肉」が4割

●食の3大志向1位「健康志向」は低下。2位「簡便化志向」、3位「経済性志向」で順位入れ替わり
トップの「健康志向」は41.0%で、前回調査(令和元年7月)から 2.8ポイント低下し、2半期連続で低下した。
「簡便化志向」(36.9%、同+3.5ポイント)3半期連続で増加、「経済性志向」(35.6%、同−2.5ポイント)4半期連続増加から低下に転じた。
その他、上昇したのは、「国産志向」(16.6%、同+2.3 ポイント)3半期連続低下から増加に転じ、「手作り志向」(21.1%、同+0.7 ポイント)が微増。
「安全志向」(19.3%、同−0.5ポイント)「美食志向」(10.2%、同−0.8ポイント)は微減。
食の志向(全体)_202001.png

食の志向(上位項目)_202001.png


●国産品かどうか「気にかける」74.6%、直近4半期は横ばい
食料品購入時に国産品を「気にかける」割合は74.6%(前回比+1.4ポイント)で、直近4半期は横ばいで推移。
食の志向(国産品_202001.png


●輸入食品の安全性のマイナスイメージは緩和傾向
国産食品のイメージは、価格が「高い」とする割合が(62.1%、前回比−2.4ポイント)で、国産食品の「価格が高い」イメージは薄れてきている。輸入食品のイメージは、「安い」とする割合が58.4%で前回から3.4 ポイント低下した。
一方、安全面では国産食品が「安全である」(63.7%、前回比−2.5ポイント)は低下傾向にあり、輸入食品の「安全面に問題がある」(33.0%、前回比−2.3ポイント)というマイナスイメージが薄れてきている。
食の志向(国産品イメージ_202001.png


●「割高でも国産」は59%。緩やかな低下傾向続く
「輸入食品より割高でも国産品を選ぶ」と回答した割合は(59.0%、前回比+2.1ポイント)と回復した。72017年以降、低下傾向が続いている。
一方で、「国産品へのこだわりはない」は(16.7%、前回比+0.7ポイント)で、緩やかな上昇傾向にある。
内訳をみると、「3割高を超える価格でも国産品を選ぶ」が18.6%(前回比+0.2ポイント)。「3割高までなら」が8.9%(前回比+1.1ポイント)。
食の志向(国産品価格許容度)_202001.png


●割高でも国産品を選ぶ割合が高いのは、米、野菜、きのこ
品目別で見ると、割高でも国産品を選ぶ割合が高いのは、米(71.3% 前回比+1.0ポイント)、野菜(63.8% 前回比+0.4ポイント)、きのこ(61.1% 前回比+1.4ポイント)の上位3品目は変化なく、いずれも前回から上昇している。またその他の品目も、前回から上昇した。
品目別国産食品の輸入食品に対する価格許容度(2020年1月)
食の志向(国産品価格許容度 品目)_202001.png


●購入に抵抗がない輸入食品 「牛肉」が4割
輸入食品を購入することに対する抵抗感について、「抵抗感はない」 (21.5%)、「食品によっては抵抗感がある」(67.2%)、「抵抗感がある」(11.3%)となった。
「抵抗感はない」「食品によっては抵抗感がある」と回答した人に、特に抵抗感なく購入する食品を聞いたところ、牛肉(40.8%)が最も高く、次いで菓子(39.2%)、 乳製品(37.8%)、豚肉(33.0%)、酒類(33.0%)の順となっている。
食の志向(輸入品許容度 品目)_202001.png


本調査は1月時点のものですが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、外食が減り家庭で調理する機会が増える状況においては、さらに食の「簡便化志向」が高まりそうです。

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令和2年1月消費者動向調査の結果について
(日本政策金融公庫 2020年1月調査)
https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/topics_200310a.pdf

調査方法 インターネットによるアンケート調査
調査対象:全国の20歳代〜70歳代の男女2,000人(男女各1,000人)
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≪関連記事≫
・食の志向 「国産志向」弱まる。輸入食品の安全性のマイナスイメージは緩和(日本政策金融公庫 2019年7月消費者動向調査)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/470679700.html

・食の志向 「健康志向」が更に上昇。食料品購入時、国産にこだわらない人は約4人に1人(日本政策金融公庫 平成30年1月)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/463091802.html

・拡大傾向の加工食品の輸入原材料割合。消費者の国産食材志向との乖離
(日本政策金融公庫 平成29年7月)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/456669130.html

・食の「健康志向」がさらに進む兆し。国産品「気にかける」8割
(日本政策金融公庫 平成29年1月)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/449121556.html

・食の志向、「健康志向」「割高でも国産」続く。20代の健康、手作り志向高まる
(日本政策金融公庫 平成28年7月)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/442748213.html

・食の志向「健康志向」「割高でも国産」、引き続き高支持
(日本政策金融公庫 平成28年1月)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/434711786.html

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posted by Fides at 20:04| Comment(0) | 調査・統計 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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