2019年10月17日

消費者志向経営を推進において重要だと考える取組は、「消費者の声の社内共有と事業活用」が5割(平成30年度 消費者意識基本調査)

消費者庁が行った、平成30年度「消費者意識基本調査」より、前編では、日頃の消費生活での意識や行動、消費者事故・トラブルの経験、申し出行動を取り上げました。
調査結果では、トラブルを受けたとする消費者の2人に一人が、「相談・申出」を行っており、その「相談・申出」先トップは「商品・サービスの勧誘や販売を行う販売店、代理店等」となっていました。
後編では、事業者の消費者対応、消費者志向経営、国の消費者政策等に関する消費者意識等の項目をピックアップしてご紹介します。

後編:
●消費者の行動と事業者の消費者対応
●消費者からの過大な要求に対する事業者の対応
●消費者から事業者への過大な要求を防止する取組
●消費者志向経営への関心
●消費者志向経営を推進するに当たって重要な取組
●消費者志向経営への取組が商品やサービスの選択に影響するか
●消費者庁の取組で知っていること
●消費者政策上、対応が特に重要な課題

●「消費者の疑問が解決するまで説明すべき」が89%、「社会的な良識を踏まえて苦情や要望を言うようにすべき」が83%
消費者の行動と事業者の消費者対応について、「そう思う(『かなりそう思う』+『ある程度そう思う』)の割合でみた。
「事業者は、自社の商品やサービスについて消費者の疑問が解決するまで丁寧に説明すべきである」(88.8%)
「事業者は、消費者からの苦情や要望を品質やサービスの向上に有益な情報と捉えるべきである」(85.1%)
「消費者は、自らの感情だけでなく社会的な良識を踏まえて苦情や要望を言うようにすべきである」(83.1%)
「消費者には、納得するまで事業者に苦情や要望に対応してもらう権利がある」(66.0%)
の順となった。
消費者対応 (H30年度 消費者意識調査).png


●過大要求への事業者対応、8割が対応の可否の内容説明を求める
消費者からの過大な要求に対する事業者の対応について、「対応できる内容とできない内容をはっきりと説明すべきである」が78.6%、「消費者が納得するまで対応すべきである」が8.8%、「対応する必要はない」が4.4%となっている。
性別では、「対応する必要はない」の割合は「女性」(3.1%)より「男性」(5.9%)の方が高い。
年齢層別にみると、「対応する必要はない」の割合が高いのは「20〜29歳」が9.0%、「消費者が納得するまで対応すべきである」の割合は「80歳以上」が14%と、他の年齢層と比べて高くなっている
消費者対応‗過大要求 (H30年度 消費者意識調査).png


●過大要求を防止する取組、6割が「公的なルールやガイドラインなどの整備」を求める
消費者から事業者への過大な要求を防止するために必要な取組について、
「過大な要求に対処するための公的なルールやガイドラインなどの整備」(61.8%)
「事業者や事業者団体による指針や対応マニュアルなどの整備」(31.9%)
「公的機関による消費者への啓発活動」(31.4%)
の順となっている。
消費者対応‗過大要求_防止 (H30年度 消費者意識調査).png


●「消費者志向経営」に関心があるは4割
「消費者志向経営」に「関心がある(『関心がある』+『ある程度関心がある』)」が41.5%、「関心がない(『あまり関心がない』+『関心がない』)」が57.8%となっている。
性別では、「関心がある」の割合は「女性」(38.3%)より「男性」(44.9%)の方が高くなっている。
年齢層別にみると、年齢が高くなるにつれて「関心がある」の割合が高くなっている。
消費者志向経営‗関心 (H30年度 消費者意識調査).png


●消費者志向経営の推進に重要な取組は、「消費者の声を社内で共有し、事業活動にいかす」ことが5割
事業者が消費者志向経営を推進するに当たって、特に重要だと思う取組について、
「消費者からの意見・要望・苦情を社内で共有し、事業活動にいかす」(50.6%)
「高齢者や障がい者に配慮した、商品などの開発やわかりやすい情報提供を行う」(43.5%)「消費者トラブル発生時に、関係部門が連携して対応する」(43.1%)
「消費者の安全・安心に関するリスク情報が経営者に届く体制を整備する」(41.4%)
の順となっている。
消費者志向経営‗取組 (H30年度 消費者意識調査).png


●「事業者の消費者志向経営への取組が商品やサービスの選択に影響する」人は7割
価格など他の条件が同じ場合、事業者の消費者志向経営への積極的な取組が商品やサービスの選択にどの程度影響するかについて、「影響する(『かなり影響する』+『ある程度影響する』)」が71.5%、「影響しない(『あまり影響しない』+『ほとんど・全く影響しない』)」が27.3%となっている。
性別では、「影響する」の割合は「男性」(70.3%)より「女性」(72.7%)の方が高くなっている。
年齢層別では、「影響する」の割合は50〜69歳で高く、19歳以下と80歳以上で低い傾向にある。
消費者志向経営‗影響 (H30年度 消費者意識調査).png


●消費者庁の取組認知度、「偽装表示や誇大広告等、商品やサービスについての不当な表示の規制」が45.1%
消費者庁の取組で知っていることについて、
「食品表示ルールの整備」(49.2%)
「偽装表示や誇大広告等、商品やサービスについての不当な表示の規制」(45.1%)
「悪質商法等の消費者の財産に関わる被害についての情報発信」(44.5%)
「訪問販売、電話勧誘販売等のトラブルになりやすい取引の規制」(39.7%)
の順となっている。
なお、「上記のいずれも知らなかった」の割合は37.8%となっている。
前回調査比では、「食品表示ルールの整備」(38.2%→49.2%)が11.0ポイント
「偽装表示や誇大広告等、商品やサービスについての不当な表示の規制」(40.4%→45.1%)が4.7ポイント
「消費者の生命・身体に関する事故の原因調査」(26.7%→32.6%)が5.9ポイント
「消費者教育や消費生活に関する普及啓発」」(16.1%→25.5%)が9.4ポイント上昇した。
消費者庁の取り組み認知 (H30年度 消費者意識調査).png


●今後重要な消費者政策課題、「個人データの取扱い」60%、「キャッシュレス決済に関する消費者問題」52%
今後消費者を取り巻く環境が大きく変化する中で、消費者政策上、どのような課題への対応が特に重要になるかについて、
「高齢化や単身世帯化に伴う消費者問題への対応」(73.0%)
「インターネット上の利用履歴などの個人データの取扱いの適正化」(60.4%)
「キャッシュレス決済に関する消費者問題への対応」(52.2%)
「成年年齢の引下げによる若年消費者の消費者被害防止」(39.3%)
の順となっている。
消費者政策課題 (H30年度 消費者意識調査).png


モンスタークレーマーが社会問題化される中、8割以上の消費者が、社会的に良識ある苦情や要望を行うべきとする意見を持っており、過大要求に対しては約8割の消費者が事業者に対して、「対応できる内容とできない内容をはっきりと説明すべきである」との対応を求めていました。
また、消費者志向経営に対する関心は4割に留まりましたが、5割が「消費者の声を社内で共有し、事業活動にいかす」ことを重視し、7割が消費者志向経営への取組が商品やサービスの選択に影響するとしています。
他方、行政に対しては、「インターネット上の利用履歴などの個人データの取扱いの適正化」や、「キャッシュレス決済に関する消費者問題への対応」を求める傾向が強まっていることが分かります。



(※)
消費者意識基本調査(消費者庁 平成30年度実施)
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_research/research_report/survey_002/
調査項目
(1)「生活全般や消費生活における意識や行動」について
(2)「詐欺的な請求」について
(3)「高収入をうたう副業や投資など」について
(4)「消費者事故・トラブル」について
(5)「クーリング・オフ制度」について
(6)「家庭の電気の契約」について
(7)「事業者の消費者対応」について
(8)「消費者志向経営」について
(9)「公益通報者保護制度」について
(10)「消費者政策への評価」について
調査対象
母集団:全国の満 15 歳以上の日本国籍を有する者
標本数:10,000 人
地点数:400 地点(389 市区町村)
抽出法:層化2段無作為抽出法
有効回収数(率):6,009人(60.1%)
調査時期  平成30年11月8日〜11月30日
調査方法  訪問留置・訪問回収法
有効回収数(率) 6,053 人(60.5%)


≪関連記事≫
・消費生活での意識・行動、消費者事故・トラブルの経験、申し出行動(平成30年度 消費者意識基本調査)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/470907594.html

・消費生活における意識、トラブル経験、消費者契約に関する認知度(平成28年度 消費者意識基本調査)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/451794374.html

・消費生活における意識、トラブル経験、宅配の受取(平成27年度 消費者意識基本調査)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/421646548.html

・事業者の「苦情や要望に対する対応」へシビアな目を持つシニア層(平成26年度 消費者意識基本調査)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/421646548.html

・通販媒体別利用理由、ネット通販は「利便性」「品ぞろえ」「安さ」、カタログは「慣れ」、TVは「詳細な説明」(平成25年度 消費者意識基本調査)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/403215173.html

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