2019年07月14日

加工食品の原料原産地「表示されている商品」を購入するが 43.5%(平成30年度食品表示に関する消費者意向調査報告書)

先日の記事では、食品表示法の監視指導関連情報を取り上げました。

ご存知の通り、2015年4月から食品表示法が施行され、表示制度が新しくなって早4年が経過しています。
食品関連事業者においては食品表示の新基準への完全移行への対応が2020年3月末に迫る中、消費者の新制度の認知度や、商品選択のための表示の参考度はどのような状況でしょうか。

消費者庁が今年2月末〜3月初旬に行った「平成30年度食品表示に関する消費者意向調査」を確認してみます。

●新食品表示制度の認知度
●新食品表示制度の経過措置期間の理解度
●食品を購入する際の商品選択のための食品表示の参考度
「消費期限」又は「賞味期限」表示
「原材料」表示
「原料原産地名」表示
「添加物」表示
「アレルゲン」表示
「栄養成分表示」
「遺伝子組換え食品」表示
●新たな加工食品の原料原産地表示制度の認知度
●加工食品の原料原産地表示商品の選択度
●事業者に対する表示内容の問い合わせ経験・内容


●食品表示制度が新しくなったことを知っている者20.3%。「経過措置期間」を正しく知っている者7.4%
食品表示制度が新しくなったことに対する消費者の認知度は、今年2月末〜3月初旬時点で20.3%。昨年調査の16.9%から3.4ポイントアップした。
食品表示制度認知度_h30.png


●最も商品選択で参考にしているのは「消費・賞味期限」、次いで「原料原産地名」
各食品表示項目について、商品選択のためにどの程度参考にしているかについて。
参考にしている(「いつも参考にしている」と「ときどき参考にしている」の合計)の割合の多い順に、以下の通り。
1位「消費期限」又は「賞味期限」83.3%
(「いつも参考にしている」 47.1%+「ときどき参考にしている」36.2%)
2位「原料原産地名」68.5%
(「いつも参考にしている」25.8%+「ときどき参考にしている」 42.7%)
3位「原材料」67.0%
(「いつも参考にしている」21.4%+「ときどき参考にしている」45.6%)
4位「栄養成分の量及び熱量(栄養成分表示)」64.6%
(「いつも参考にしている」15.8%+「ときどき参考にしている」48.8%)
5位「添加物」57.7%
(「いつも参考にしている」19.5%+「ときどき参考にしている」 38.2%)
6位「遺伝子組換え食品」43.0%
(「いつも参考にしている」14.9%+「ときどき参考にしている」28.1%)
7位「アレルゲン」27.7%
(「いつも参考にしている」7.8%+「ときどき参考にしている」19.9%)
食品表示参考度_h30.png

食品表示法の改正で大きな動きの一つが、2017年9月に施行された加工食品の原料原産地表示の改正です。
以下、「新たな加工食品の原料原産地表示制度」に関する消費者意識を確認します。

●新たな加工食品の原料原産地表示制度が始まったことを知っている者10.7%
「新たな加工食品の原料原産地表示制度が始まったこと」に対する消費者の認知度は、今年2月末〜3月初旬時点で10.7%。昨年調査の9.2%から1.5ポイントアップした。
原料原産地表示制度認知度_h30.png


●加工食品の原料原産地「表示されている商品」を購入するが 43.5%
「原料原産地名」の表示を参考にしている人は68.5%(「いつも参考にしている」25.8%+「ときどき参考にしている」 42.7%)で、「消費・賞味期限」に次いで高い。
さらに、原料原産地が表示されている商品と表示されていない商品では「表示されている商品を購入する」人が43.5%。昨年調査の38.3%から5.2ポイントアップした。
原料原産地表示選択_h30.png


消費者の新制度の認知度は必ずしも高いとは言えない状況ですが、商品選択のための表示の参考度は項目でのばらつきはあるものの、「消費・賞味期限」や「原料原産地」情報は食品購入の大きな選択情報となっていることが読み取れます。

次に、食品表示で提供される情報以上に消費者が求める情報について、事業者に対する表示内容の問い合わせ経験・内容から確認してみます。

●事業者に対して表示内容について問い合わせたことがある者6.7%
食品表示問合せ_h30.png
食品表示問合せ内容_h30.png


問合せした内容としては、「保存方法」が 32.5%と最も多く、次いで「名称」26.3%、「消費期限又は賞味期限」25.8%、「原材料名」23.4%。

「その他」の主な回答は、「不良品について」、「調理方法」、「製造過程」、「パッケージに書いてある機能性についての疑問」が挙がっている。

食品を購入するお客様が求める情報をきめ細やかに提供することで、事業者への信頼が増すことはもとより、食育や食品ロス削減といった社会的課題の解決にも寄与することができそうです。

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平成30年度食品表示に関する消費者意向調査報告書
(消費者庁 平成31年3月)
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/information/research/2018/pdf/information_research_2018_190531_0001.pdf

【調査方法】インターネットによるアンケート
【対象者】全国の満 15 歳以上の日本国籍を有する一般消費者
【アンケート回収期間】
平成 31 年2月 28 日(木)から平成 31 年3月5日(火)まで
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≪参考記事≫
・新たな加工食品の原料原産地表示制度の認知度、制度開始から5か月で9.2%
(平成29年度食品表示に関する消費者意向調査報告書)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/460682969.html

・今後、加工食品購入時に「原料原産地名」を参考にする人は9割超
(消費者庁 平成28年3月加工食品の原料原産地表示に対する消費者意識調査)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/456681507.html

・拡大傾向の加工食品の輸入原材料割合。消費者の国産食材志向との乖離
((株)日本政策金融公庫 平成29年度上半期消費者動向調査)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/456669130.html

・加工食品の新たな原料原産地表示 食品製造業者の約5割が営業・販売戦略に活かせると回答(日本政策金融公庫 平成29年7月調査)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/456601160.html


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posted by Fides at 10:23| Comment(0) | 調査・統計 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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