2018年11月20日

国センに寄せられた健康被害情報、上位3商品・役務は「健康食品」「化粧品」「医療サービス」(国民生活センター 平成30年8月)

今回は、PIO-NETにより収集した全国の消費生活に関する相談情報より、商品・役務・設備に関連して、身体にけが、病気等の疾病(危害)を受けた「危害・危険情報」についてご紹介します。
2016年度に引き続き、2017年度も「健康食品」の危害相談がトップとなっています。

●「危害・危険」の相談件数、対前年度比5%減少
「危害・危険情報」は14,516件で、対前年度比でみると 4.9%減となった(2016年度:15,258件)。
「危害情報」は11,265件、対前年度比でみると3.5%減(2016年度:11,675件)。
相談は常時10,000件以上寄せられている。
2013年度は13659件と大幅に増加したが、2014年度、2015年度は減少傾向だった。
「危険情報」は3,251件、対前年度比でみると9.3%減(2015 年度:3,583件)。
PIO-NET危害・危険相談件数(2017年度).png

(注 1)
PIO-NET (パイオネット:全国消費生活情報ネットワークシステム)とは、国民生活センターと全国の消費生活センター等をオンラインネットワークで結び、消費生活に関する相談情報を蓄積しているデータベース。
(注 2)「危害・危険情報」とは、商品・役務・設備に関連して、身体にけが、病気等の疾病(危害)を受けたという情報(「危害情報」)と、危害を受けたわけではないが、そのおそれがある情報(「危険情報」)をあわせたもの。データは、2018 年 5 月末日までの登録分。消費生活センター等からの経由相談を除いている。


「危害情報」の概要
●上位3商品・役務等は「健康食品」「化粧品」「医療サービス」

1 位は「健康食品」1,847件(16.4%)、前年度(1 位、1,877 件)から 30 件減少した。
2 位は「化粧品」1,577 件(14.0%)で、前年度(2 位、1,175 件)から 402 件増加。
3 位は「医療サービス」800 件(7.1%)、前年度(3 位、933 件)から133 件減少。
4 位は「エステティックサービス」446 件(4.0%)、前年度(4位、567件)から121件減少。
5 位は「外食」390件(3.5%)、前年度(5位、468件)から78件減少。

PIO-NET危害相談商品別(2017年度).png


●「危害」内容では「皮膚障害」が大幅増加
1位は、「皮膚障害」3,168 件(28.1%)で、前年度(1位、3,061件)から 107件増加した。「化粧品」、「健康食品」、「エステティックサービス」などに関するものが多く、「化粧品」は393件増加したが、「健康食品」が 100 件、「エステティックサービス」が 45件、それぞれ減少した。
2位は、「その他の傷病及び諸症状(※)」2,758 件(24.5%)で、前年度(2 位、2,834 件)から76件減少。「医療サービス」、「健康食品」、「歯科治療」などに関するものが多い。
3位は、「消化器障害」1,849 件(16.4%)で、前年度(3位、1,931件)から 82 件減少した。「健康食品」、「飲料」、「外食」などに関するものが多く、「健康食品」が 23 件増加したが、「飲料」が 59 件、「外食」が 31 件、それぞれ減少した。
4位は、「擦過傷・挫傷・打撲傷」の 741 件(6.6%)で、前年度(4位、782件)から 41件減少。「エステティックサービス」、「自転車」、「商品一般」などに関するものが多い。
5位は、「熱傷」634 件(5.6%)で、前年度(5位、680件)から 46 件減少。「エステティックサービス」、「医療サービス」、「外食」などに関するものが多くなっている。
(※)「その他の傷病及び諸症状」には、脱毛、切れ毛、頭痛、腰痛、発熱、精神不安定等が該当し、根本的な原因が明らかでないものが含まれる。
PIO-NET危害相談内容別(2017年度).png


●被害者の7割超が女性、40歳代が最多
危害を受けた被害者の性別件数は、女性が 8,270件(73.4%)、男性が 2,744件(24.4%)。
前年度と比べ、それぞれ件数は減少したが割合は変動なし。
年代別件数では、前年度と同じく 40歳代が2,058 件(18.3%)で最多、次いで 50歳代が2,003 件(17.8%)。以下、70 歳以上 1,741 件(15.5%)、60 歳代 1,454 件(12.9%)、
30 歳代 1,412 件(12.5%)、20 歳代 966 件(8.6%)、10 歳代 321 件(2.8%)、10 歳未満 277 件(2.5%)と続く。
50 歳代と 70 歳以上の件数は増加、他の年代で件数は減少した。
PIO-NET危害相談年代・性別(2017年度).png


●健康食品の「危害」相談がすべての年齢層で高い
「健康食品」の相談は、10歳代20歳代で2位だが、30歳代以上ではすべての年代でトップ。「化粧品」の相談も10歳代でトップのほか、30歳代以上ではすべての年代で2位に上がっている。
被害者の年代別に危害の多い商品・役務の傾向は、以下のとおり。
10歳未満は「外食」が27件でトップ、10 歳代は「化粧品」64 件、「健康食品」60件、20 歳代は「エステティックサービス」146 件、「健康食品」137件。
30 歳代以上の各年代では「健康食品」がトップで、30 歳代が237件、40 歳代が403件、50歳代が 399件、60 歳代が248件、70歳以上が270件。次いで、「化粧品」が2位で30歳代が227件、40歳代が 339件、50歳代が311件、60歳代が312件、70歳以上が188件。
「健康食品」は、10歳代と50歳代以上で件数が増加し、「外食」は10歳代と50歳代、70 歳以上で件数が増加した。また、「化粧品」は10歳未満と20歳代を除いて件数が増加した。
PIO-NET危害相談年代・商品別(2017年度).png

●危害情報上位の薬事関連商品の内容
「危害情報」件数上位の薬事関連商品(「健康食品」「化粧品」)について、性別、年代、商品種別・危害内容内訳、事例を分析した。

健康食品(1,847件、前年度比1.6%減)
性別・年代:
性別では女性が1,573 件(85.2%)と8割以上を占める。
年代別では、40歳代が403件(21.8%)で最も多く、次いで、50歳代 399件(21.6%)、70 歳以上 270件(14.6%)の順となっている。
PIO-NET危害相談健康食品年代別(2017年度).png


「健康食品」の内訳:
「他の健康食品」が 1,339件(72.5%)で最も多く、次いで「酵素食品」が284 件(15.4%)。

危害内容:
「消化器障害」が998件(54.0%)と5割を超え、次いで、「皮膚障害」497 件(26.9%)、「その他の傷病及び諸症状」283 件(15.3%)の順。
<事例>
・豊胸サプリメントを飲んだら生理が止まり、飲むのを止めたら体調が戻った。インターネットでプエラリア・ミリフィカという成分が健康被害を起こすことがあると知り、自分の飲んでいた豊胸サプリメントにも含まれていた(40 歳代・女性)。
・ネット通販で酵素食品を購入し、3日間程飲んだところで下痢をした。医師から「健康食品により下痢をしたと思われる。使用を中止するように。」と言われ、飲まずに放置していたところ体調は回復。その後、定期購入と知り、解約を告げたが業者は応じない
(40 歳代・女性)。

化粧品(1,577件、前年度比1.34%増)
性別・年代:
性別では、女性が1,357 件(86.0%)と9割近くを占める。
年代別では、40歳代が339件(21.5%)で最も多く、次いで50 歳代の 311件(19.7%)、30 歳代 227件(14.4%)の順となっている。
PIO-NET危害相談化粧品年代別(2017年度).png


「化粧品」の内訳:
「脱毛剤」283 件(17.9%)、「化粧クリーム」188 件(11.9%)、「化粧品その他」174 件(11.0%)。「脱毛剤」は前年度(18 位、15 件)から 268 件増加。

危害内容:
「皮膚障害」が1,435 件(91.0%)と全体の約 9 割を占め、次いで「その他の傷病及び諸症状」107 件(6.8%)、「熱傷」9 件(0.6%)の順。
<事例>
・SNSで知った脱毛スプレーの定期購入を申し込んだが、肌が赤くなりかぶれた。解約したいが何回電話しても電話が繋がらない(10 歳代・女性)。
・まつ毛美容液で目が真っ赤に充血し眼科で治療を受けた。定期購入のため 5 回すべて購入しないと解約できないと言われ不満(50 歳代・女性)。


健康食品、化粧品の健康被害は10歳代から70歳代までの幅広い年代で発生していることが確認できます。
「プエラリア・ミリフィカ」の健康被害問題が引き金となり、食品衛生法が改正され(平成30年6月13日公布)、健康被害の発生を未然に防止する見地から、「厚生労働大臣が定める特別の注意を必要とする成分等を含む食品(※)」による健康被害が発生した場合、事業者から行政へ、その情報を届け出ることが義務化されました。

※「厚生労働大臣が定める特別の注意を必要とする成分等を含む食品」とは
健康被害情報や文献等による生理活性情報を科学的な観点で整理し、薬事・食品衛生審議会や食品安全委員会における専門家の意見を聴き、パブリックコメント等を行った上で、特別の注意を必要とする成分等の指定を行う。

また、事業者が食品の自主回収(リコール)を行う場合に、行政への届出が義務付けられました。

商品を扱う事業者には、製品の製造管理のあり方はもとより、被害情報収集と情報処理体制整備、消費者に対する適切な情報提供(表示、広告等)が一層求められます。
フィデスでは、顧客からの問合せ・相談情報の分析・活用、情報提供に関するコンサルティングを行っています。
お気軽にお問い合わせください。


(※)
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2017年度のPIO-NETにみる危害・危険情報の概要 (独立行政法人国民生活センター 平成30年8月8日公表)
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20180808_2.html
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《関連記事》

・増える健康食品、化粧品の健康被害。「皮膚障害」「消化器障害」相談が大幅増加
(国民生活センター 平成29年8月)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/453267982.html

・続々注意喚起、医師からの健康食品による事故情報
(ドクターメール箱、健康食品安全情報システム)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/453245187.html

・国セン、プエラリア・ミリフィカを含む健康食品に注意喚起。厚労省、調査開始
(国民生活センター商品テスト 2017年7月)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/452177059.html

・広告媒体別の健康食品に関する消費者相談の傾向とは?(東京都 平成27年度)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/445540690.html


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