2015年11月05日

改正個人情報保護法施行に向けて。「漏えい」以上に消費者の苦情の多いのは「不適正な取得」

今年9月3日に成立した改正個人情報保護法。
改正では、プライバシー保護のあり方を見直し、企業が持つ個人データを使いやすくして、ビッグデータの利活用を後押しするねらいがあります。
全面施行は公布から2年以内。
消費者の理解の得られる情報の取り扱いが、ますます重要となっています。

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改正個人情報保護法 (平成27年9月3日成立・同月9日公布)
http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/privacy/
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最近の個人情報に関する苦情相談や漏えい事案の状況、それに対する事業者の対応はどのようになっているのでしょう。
平成17年の個人情報保護法施行から毎年国が公表している、法の施行状況の平成26年度の報告(※)を見てみましょう。

●個人情報に関する苦情相談件数、若干の増加傾向
地方公共団体及び国民生活センターに寄せられた、個人情報に関する苦情相談件数は、平成17 年度の14,028 件から平成23 年度までは減少傾向にあった。近年は若干の増加傾向にあり、平成 26 年度は 6,769 件となっている。
また、事業者が公表した個人情報の漏えい事案件数は、平成17 年度1,556 件であったが、減少した後、近年、横ばいとなっており、平成26年度は338件となっている。
個人情報相談・漏えい件数h26.png

●公的機関への苦情相談内容で最も多いのは、不適正な取得に関するものが約45%
地方公共団体及び国民生活センターに寄せられた苦情相談内容は、不適正な取得に関するものが全体の44.6%、次いで、漏えい・紛失に関するものが26.9%、同意のない提供に関するものが16.7%、目的外利用に関するものが約10.8%となっている。
個人情報相談内容h26.png

●漏えい事案について、電子媒体の暗号化等の情報保護措置は6割
事業者が公表した個人情報の漏えい事案について、漏えいした情報の形態についてみると、電子媒体のみが約57%、紙媒体のみが約41%である。
漏えいした情報の形態別に情報保護措置の有無についてみると、電子媒体のみでの漏えいにおいては、情報保護措置が講じられていた件数(一部についてのものも含む。)は、約60%となっている。これは、25年度の約39%より21ポイントアップしている。
紙媒体のみでの漏えいについては、約91%の事案において情報保護措置がとられていなかった。
個人情報漏えい形態別保護措置h26.png
(注)
・暗号化等の情報保護措置とは、情報の暗号化や紛失したパソコンへのパスワードによるアクセス制限等、情報保護のために講じられた措置をいう。
・「紙媒体のみ」には、口頭による漏えいを含む(「措置不明」に分類)。


●漏えいした者は「従業者」が8割。ほとんどが「不注意」によるもの
漏えい元は、「事業者」からが約62%、「委託先」からが約36%となっている。
漏えいした者は「従業者」が約67%、「第三者」が約26.6%を占める。
漏えいした原因をみると、「従業者」が漏えいに関わった事案については「意図的」なものが6 件、「不注意」によるものが211 件であり、ほとんどが「不注意」によるものである。
一方、「第三者」が漏えいに関わった事案については、「意図的」なものが85件、
「不注意」によるものが3件であり、その多くが「意図的」なものである。
個人情報漏えい元、漏えい者h26.png

●漏えい後の改善措置は、約79%の事業者が教育・研修の実施などの組織的対策
全ての事案において、事業者によって何らかの安全管理対策が講じられている。
安全管理対策以外の改善状況の内訳を見ると、全体の92%の事業者が本人への謝罪・連絡を行っており、次いで、約38%の事業者が警察への届出、約34%の事業者が専用窓口の設置を行っている。
これらの措置はいずれも25年度より実施率が高まっている
個人情報漏えい後改善措置h26.png
個人情報安全管理対策以外の措置h26.png


情報漏えい後の改善措置は事業者の皆さん熱心に取り組まれているようで、事案件数も減少してきています。
漏えい事案における、電子媒体の暗号化等の情報保護措置が6割と高まってきています。
また、「漏えい」以上に消費者の苦情の多いのは、「不適正な取得」という結果となっています。「漏えい」するしないに関わらず、プライバシーポリシーの徹底が求められると言えるでしょう。


(※)
平成26年度個人情報の保護に関する法律施行状況の概要
(消費者庁 平成27年10月)
http://www.caa.go.jp/planning/kojin/pdf/26-sekou.pdf

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