2015年07月01日

事業者の「苦情や要望に対する対応」へシビアな目を持つシニア層(平成26年度 消費者意識基本調査)

顧客対応サービスに力を入れる通販事業者は多く、業界的にも顧客満足度の高い業界といわれています。
より一層の消費者志向経営の一助として、事業者の消費者対応に関連する消費者の意識や行動をチェックしてみましょう。
消費者庁が6月に公表した「平成26年度消費者意識基本調査」(※)をご紹介します。


---------
●商品・サービス選定時、消費者の約6割が「評判」「接客態度」を意識し、「苦情・要望対応」は5割弱が意識している。
●「商品やサービスに問題があれば、事業者に申立てる」消費者は5割で、増加傾向にある。
●事業者の「苦情や要望に対する対応」への意識や、トラブル申し立てを行う傾向が高い年齢層は、50歳代〜70歳代のシニア層。
●商品や利用したサービスでのトラブル経験は1割、その内「相談・申出」した人は5割。いずれも増加。
●トラブル「相談・申出」先トップは「商品やサービスの提供元であるメーカー等の事業者」。
●事業者の「消費者とのコミュニケーション」や「クレームや要望活用」への消費者評価は低い。

---------

●商品・サービス選定時、消費者の約6割が「評判」「接客態度」を意識し、「苦情・要望対応」は5割弱が意識している。
商品やサービスを選ぶときに意識することについて、「よく意識する(『常に意識する』+『よく意識する』)」の割合でみた。
上位項目は「価格」(92.9%)、「機能」(90.1%)、「安全性」(83.4%)の順となっている。中位項目は、「評判」(59.7%)、「購入(利用)時の説明や対応等の接客態度」(57.6%)、「苦情や要望に対する対応」(46.5%)。
下位項目は、「経営方針や理念、社会貢献活動」(19.8%)、「広告」(33.0%)、「特典(ポイントカード、景品等)」(37.4%)「商品やサービスが環境に及ぼす影響」(38.0%)、「ブランドイメージ」(38.9%)となっている。
商品やサービスの内容について意識するだけでなく、評判や事業者の消費者対応についても、消費者の約5割程度が関心を持っている。
商品選択(H26年度 消費者意識調査).png

●「商品やサービスに問題があれば、事業者に申立てる」消費者は5割で、増加傾向にある。
消費者として心掛けている行動について、「心掛けている(『かなり心掛けている』+『ある程度心掛けている』)の割合でみた。
「表示や説明を十分確認し、その内容を理解した上で商品やサービスを選択する」(78.1%)、2012年度調査の66.6%から11.4ポイント増。
「商品やサービスについて問題があれば、事業者に申立てを行う」(50.9%)、2012年度調査の46.1%から4.8ポイント増。
「環境に配慮した商品やサービスを選択する」(54.1%)、2012年度調査の45.5%から8.6ポイント増。
「トラブルに備えて、対処方法をあらかじめ準備・確認しておく」(37.2%)、2012年度調査の28.5%から8.7ポイント増。
消費者としての行動意識の高まりが読み取れる。
心がけている行動 (H26年度 消費者意識調査).png

●事業者の「苦情や要望に対する対応」への意識や、トラブル申し立てを行う傾向が高い年齢層は、50歳代〜70歳代のシニア層
商品やサービスを選定時に「苦情や要望に対する対応」を「よく意識する」割合が高いのは、50歳代(51.1%)、60歳代(53.2%)及び70歳代(52.7%)で、他の年齢層と比べ高い。
また、「商品やサービスについて問題があれば、事業者に申立てを行う」ことを「心掛けている」割合が高いのは、50歳代(56.2%)、60歳代(53.4%)、70歳代(56.1%)となっている。

時系列で見ると、2012年度の数値より50歳代では9.3ポイント増、60歳代で4.5ポイント増、70歳代で8.9ポイント増、80歳以上では11.7ポイント増と、2014年度の方が高くなっており、申立てを行おうと考える人の増加の要因は、この年齢層にあるといえる。

商品・サービスの購入前、購入後の事業者の消費者対応について、50歳代以上の消費者は、若い年齢層に比べて評価が厳しくなっている。
苦情対応_年代(H26年度 消費者意識調査).png
心がけている行動 申し立て年代 (H26年度 消費者意識調査).png
心がけている行動 申し立て年代推移 (H26年度 消費者意識調査).png

●商品や利用したサービスでのトラブル経験は1割、その内「相談・申出」した人は5割。いずれも増加。
この1年間に購入した商品や利用したサービスについて、何らかの消費者被害・トラブルを受けた経験があると回答している人は10.6%(被害事例数613件)で、2013年度の8.0%よりも増加。内容別では「機能・品質やサービスの質が期待よりかなり劣っていた」が7.9%と最も高く、次に「表示・広告と実際の商品・サービスの内容がかなり違っていた」(4.9%)、「思っていたよりかなり高い金額を請求された」(2.4%)の順となった。

相談又は申し出の有無別では、「した」の割合が51.2%、「誰にもしていない」が43.2%となっている。
2013年度調査比では、「した」(43.1%→51.2%)が8.1ポイント上昇し、「誰にもしていない」(53.6%→43.2%)が10.4ポイント低下している。
申出経験、内容 (H26年度 消費者意識調査).png
※2回クリックすると拡大します。

●トラブル「相談・申出」先トップは「商品やサービスの提供元であるメーカー等の事業者」。
消費者被害・トラブルについて「相談又は申し出をした相手」は、「商品やサービスの提供元であるメーカー等の事業者」が45.2%と最多。次いで、「家族、知人、同僚等の身近な人」(36.9%)、「商品・サービスの勧誘や販売を行う販売店、代理店等」(29.3%)の順となっている。「家族、知人、同僚等の身近な人」は、2013年度調査の47.2%よりも10.3ポイント減少した。
「市区町村や消費生活センター等の行政機関の相談窓口」の割合は7.0%にとどまる。
被害申出先 (H26年度 消費者意識調査).png

●事業者の「消費者とのコミュニケーション」や「クレームや要望活用」への消費者評価は低い。
事業者が積極的に取り組んでいると思うものを聞いたところ、「安全性の高い商品・サービスの提供」が65.5%と最も高く、以下、「商品・サービスについての説明や表示」(42.6%)、「修理などアフターサービスの実施」(42.6%)、「環境に配慮した商品・サービスの提供」(41.5%)、「誰にでも使いやすい商品・サービスの提供」(40.9%)とほぼ4割程度で並んでいる。
それに対し、「消費者とのコミュニケーションの充実」(11.8%)や「クレームや要望の活用」
(10.9%)についての回答は低く1割程度となっている。
顧客対応 事業者取組 (H26年度 消費者意識調査).png

調査結果より、50歳〜70歳代のシニア層の「苦情や要望に対する対応」への意識や、「問題があれば、事業者に申立て」意向が高まっていることが読み取れます。
一方、消費者対応や「消費者の声」の活用といった、消費者とのコミュニケーション分野について、まだ事業者は積極的に取り組んでいないと消費者が捉えているといえます。

消費者の声が顧客対応や品質管理部門など、一部門にとどまらず、事業者内部で企業トップまで共有され、その声が活かされる商品開発、改善、そして消費者対応が行われる意識改革と仕組みがますます望まれています。


(※)
消費者意識基本調査(消費者庁 平成26年度実施)
http://www.caa.go.jp/adjustments/index_16.html
調 査 項 目
(1)消費生活における意識や行動
(2)消費者事故・トラブル
(3)消費者政策への評価
(4)食生活における意識や取組
(5)事業者による消費者に対する取組への評価
調査対象
母集団:全国の満 15 歳以上の日本国籍を有する者
標本数:10,000 人
地点数:400 地点(376 市区町村)
抽出法:層化2段無作為抽出法
有効回収数(率): 6,449 人(64.5%)
調査時期  平成26年11月27日〜12月21日
調査方法  訪問留置・訪問回収法

≪関連記事≫
・通販媒体別利用理由、ネット通販は「利便性」「品ぞろえ」「安さ」、カタログは「慣れ」、TVは「詳細な説明」(平成25年度 消費者意識基本調査)
http://blog.fides-cd.co.jp/article/403215173.html

-------------------------------------------------------------
◆本ブログをメルマガでまとめ読み!
「ネットショップ おもてなし作法」として、本ブログの1週間分の
情報を、ダイジェストでお届けしています。(毎週金曜日配信)
 登録はこちら
--------------------------------------------------------------------------------------------

-------------------------------------------------------------
fidesロゴ2.jpg  ネットショップの信頼性をカタチにします
  ECコミュニケーションデザイン フィデス
         http://www.fides-cd.co.jp

        *このサイトのご利用に際して
-------------------------------------------------------------
posted by Fides at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 顧客サービス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック