2014年09月11日

「健康情報提供」と「広告」の境目。「検索誘導」も「リンク」と同等の判断

薬事法で規制されている健康食品等の効能効果の標ぼうを、「健康情報提供」という形で表現する手法が散見されます。最近、「検索誘導」によって販売サイトと結び付けられた効能表示が、"リンクと同等"と判断され薬事法違反となった事案について解説します。

長野県警生活環境課と諏訪署は8月19日、医薬品的な効能効果をうたった飲料水「強命水 活」を販売していたとして、エーイーエムの菅原越雄社長ら3人を薬事法違反(無承認医薬品の無許可販売)で逮捕しました。
長野県警が7月、サイバーパトロールをした際に、サイトを発見しました。

《エーイーエムの広告手法》
販売サイトに「薬事法を順守するため、効果効能は記載していない」と説明する一方、「検索サイトで『諏訪 不思議な水』と検索すると、体験談やモニター情報がご覧になれます」と記載。
検索すると商品名は記載されていないが、「強命水 活」によるものと思われる疾病を含む改善に関する体験談サイトに検索誘導する仕組み。


薬事法では、以下の三要件を全て満たす場合に、広告とみなされ、医薬品でないのに効果を表示すれば薬事法違反になります。

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1.顧客を誘引する(顧客の購入意欲を昇進させる)意図が明確であること
2.特定医薬品等の商品名が明らかにされていること
3.一般人が認知できる状態であること
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エーイーエムのケースでは、体験談を掲載したサイトに商品名を記載せず、直接販売サイトからリンクもさせていないため、体験談サイトが広告に該当しないように見せています。
しかし、長野県警は「検索誘導」を"リンクと同等"と判断し、リンク先の表示も広告とみなされ、無承認無許可医薬品の規制が適用されたと考えられます。

6月12日に施行された改正薬事法による一般用医薬品のネット販売制度に伴い、厚生労働省はインターネットによる医薬品等の広告の該当性について監視の指針を示しています。

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薬食監麻発 0522 第9号 平成 26 年5月 22 日
監視指導・麻薬対策課長通知
「インターネットによる医薬品等の広告の該当性に関する質疑応答集」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/ippanyou/pdf/140522-09.pdf
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ケース1)
事業者のサイト上で購入を希望する医薬品等を検索しなければ、具体的な医薬品名等が表示されない場合。


事業者が能動的に広告しているとはみなせず、顧客を誘因する意図が不明確なので、原則として広告に該当せず。
ただし、他の医薬品等の購入に誘導するような情報が表示され、当該医薬品等の情報が表示される場合には広告に該当。

ケース2)
トップページに具体的な医薬品の名称等は記載されていないが、他のページ(「製品分類」や「製品カテゴリ」などの項目)をクリックすると具体的な医薬品名等が表示される場合。


他のページで広告三要件を満たしていれば、広告しているとみなされる。

ケース3)
IDやパスワードの設定等により、ログインを求めた上で医薬品等の販売を行う場合。


ログインを求めることで、一般人が認知できる状態ではなくなる、医薬品等の広告に該当しないということにはならない。

ケース4)
未承認薬の広告行為が薬事法違反である旨を表示し、購入者がその旨を了解した上でなければ具体的な医薬品名等が表示されているページに進めない場合。


進んだ先に具体的な医薬品等が表示される場合、承認前の医薬品等の広告として禁止。

ケース5)
医薬品等の販売サイトを紹介・誘導しているサイトに、特定の医薬品名等が表示されている場合。


紹介サイトの運営者がリンク先の販売サイトと同じ場合、紹介サイトが医薬品等の広告に該当する可能性あり。
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さらに、健康増進法では、通販サイトから健康情報サイトにリンクする場合も、その逆も、各サイトの運営者が違う場合も、効果を表示すれば取締りの対象となります。

「健康情報提供」と「広告」の境目の判断は、はっきりとした線引きがあるものではありません。特定商品名を示していなくても、販売活動の中で特定商品に結び付けられて利用されていると判断されれば広告とみなされ、法規制対象となります。


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posted by Fides at 09:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 法改正・違反情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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